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第1話

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2025/11/19 07:21 更新
この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。












点々と電柱の光だけが照らす暗闇に



小刻みにリズムの良いハイヒールの音だけが響き渡る。


その人物は月光に反射して艷めく長髪をなびかせて歩を進める。



その姿には何とも言えない美しさがあった







しかし、それと不釣り合いに漂うのは
一息吸い込むだけでも吐き気を催すような





肺に重くのしかかる、あまりにも濃い死の香り。




それが血だとわかるにはそう時間がかからなかった。
                        








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本日未明、〇県〇市の人通りの少ない路地裏で男性、〇歳が遺体となって発見されました。



警視庁によると、死亡推定時刻は午後23時から午前2
時であることがわかっており、遺体は、鋭利な刃物で四肢を切断されています。




また、被害者に身寄りがなく、当日の行動はわかっていません。



死亡状況から、連日世間を賑わせている、連続殺人犯の犯行だ、という線で捜査を進めています。
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「あー、もしもし、はい、順調に物事は進んでいますよ。」




「えぇ、はい、大丈夫です。」





「はい、わかりました。……はい。……はい……。」





「はい、確認しておきます……はい、えぇ、」





「……それでは、また。失礼します。」



電話応対をして、何となしにテレビへと視線を移す。






淡白に流れていく朝のニュース速報。



あぁ、またか。


こういう被害を出さない為に、警察になったのだと言うのに。



人の命というものはこうも儚く消えていく。



捜査することも何だか馬鹿らしく感じてしまうまでに疲弊しきった心を抑え、朝食を流し込む。






いつも通りスマホを開いて、ウェブニュースを眺める。







いつも通りのルーティン。








それに酷く残虐な事件を解決するというスパイスが降り注いだだけ。




「あ、パンダの赤ちゃん……かわい……。」

ふと目に止まったのは、可愛らしい動物のニュース。




どうやら、近くの動物園でパンダの赤ちゃんが生まれたようだ。




少しは心に余裕ができたのか、頬を軽く両手で叩いて自らを激励し、立ち上がる。





パチンと少し鈍い音が室内に小さく響いた。





「っよし!行くかぁ…。」




身支度を整えて、ドアノブに手をかける。しかし、テレビを消し忘れたようで薄らと音声が漏れ出ている。



「やべ、テレビつきっぱじゃん……!!〇レクサ!!!テレビ消して……!!」



バタンと扉が強く閉められたあと、施錠の音と、駆け出す音が聞こえてくる。
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                            続いてのニュースです。





宗教団体”白昼夢”が薬物所持の疑いで家宅捜索されました……

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