第4話

第4話 金春の勇者
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2024/06/05 08:29 更新





──四ヶ国と魔界の歴史──




時をさかのぼり約千年




広大な海に浮かぶ大きな島では豊かな緑と澄んだ水、充分な食料が育ち




人々は様々な文化を開発·発展させた




しかしある時、邪悪な濃紫の雲が空に浮かびはじめると植物は枯れ、水は汚染し動物達は不自然な死を遂げ始める




やがてその雲は島の中心へと集められ、島の養分を吸い取ると、荒々しい雷とともに‎巨大な城を作り上げた




城の周辺には恐ろしい魔獣がうろつき、時には村や町、集落を襲い人々を恐怖で支配し始める




人々はそのエリアを魔界『ノイズ』と呼び、禁止区域として近づくことを避けた




しかしノイズから受ける被害は大きく、豊かな生活もままならない




そこで、悪の象徴であるノイズの魔王を討伐すべく、5人の勇敢な戦士が現れた




人々の期待と世界の平和を唱え、5人は魔界へと足を運んだが無事に帰還することができたのは内4名だった




結果、魔王の討伐は失敗で終わり未だに立ち向かう者は1人も現れない




残された4人の戦士はいつか現れるであろう本物の勇者の誕生を願い、陸地を4つの国に分けることにした




ミューン、音消おんしょう、ミュート、シーン




それぞれの国によって文化や暮らしは多種多様だが全ての人が望み、信じ続けるものは『真の勇者』の誕生




そして世界の平和であった。












































ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…ザッ







無音
ねぇっ…ずっと歩きっぱなしだけど、どこに向かってるの?
ゆとり
しーっ!もうちょっとで着くから、
無音
…………( ー́‎ࡇー̀)










大きな鷲の背中から降り、俺達はしばらく森の中を歩いた






人気ひとけのない薄暗い森の景色に飽き飽きしていると、次第に建物が見えてくる






それは、西洋風の大きなお屋敷だった






無音
わぁ〜!素敵なお家!
ゆとり
もるでお、ノックして
もるでお
…ん





立派なドアの前に立ち、もるでおはノックをする






コンコンコンッ!






すると中から、見覚えのある人物が顔を覗かせた






ガチャッ









しゃけみー
は〜い、どちら様?
ゆとり
やっほー!
しゃけみー
おっ!ゆとりん!もるでお!
しゃけみー
えっとー…こちらの方は?
無音
しゃっ、しゃけちゃんだ!!??
もるでお
げ、お前しゃけみーのことも知ってんのかよ…
無音
もちろん!友達だし!
しゃけみー
な…なんなのこの人?俺友達じゃないんだけど
ゆとり
ま、まぁ…話せば長くなるし、この子の事で来たんだ
ゆとり
…とりあえず中入らせてもらっていい?
しゃけみー
いいよ。ついでに呼んでおく?
ゆとり
うん、お願い
しゃけみー
じゃ…じゃあ、どうぞ中にお入りください
無音
ありがとー!





俺達はそのお屋敷の中へと入っていった





















それから俺達は談話室のような部屋に連れられソファに腰掛けた






本棚がたくさんあり頭上には豪華なシャンデリアがある






しばらくそこで待っているとコツコツと足音が近づいてきた






ガチャッ






すたんがん
ゆとりーん!もるでお!久しぶり〜!
ゆとり
すたんちゃん!久しぶり!
もるでお
いつぶりだったっけな…
無音
すたんちゃんだ!!
すたんがん
ははw初対面の人にちゃん呼びされるの違和感あるなーw
無音
あぁそっか…知らないのか
無音
俺、無音っていいます!よろしく〜
すたんがん
こちらこそよろしく!


- ̗̀🤝🏻 ̖́-







すたんがん
……それで?話ってなに?
ゆとり
実は、この無音さんについてなんだけど…
もるでお
すたんがん、これ見て
無音
…うおっ!?



もるでおはそういうと俺の体をグッと引き寄せ、すたんちゃんに首元をみせた


すたんがん
……!!!???
すたんがん
……そ、それは!!??







突然すたんちゃんは立ち上がり、慌てて本棚から一冊の本を取り出す






そして目にも留まらぬ速さで本を捲った






すたんがん
……あった!!
すたんがん
……やっぱりこれだ、間違いない!
無音
え!?なになに!?
すたんがん
…あぁやっとだ、やっと見つけた…
すたんがん
…うぅ、父さん母さん…ようやく見つけたよ
すたんがん
…グスッ
無音
えええ!!??泣いてる!?
しゃけみー
長かったなぁ…グスッ
無音
状況が全く理解できないんだけど……
すたんがん
やっと現れたんだ!真の勇者が…!
無音
真の勇者!?
無音
俺勇者なの…?!
しゃけみー
そう!この首元の痣が勇者の印なんだよ!1000年前の勇者にもあったんだって〜



たしかによく見ると自分の首元にマークのようなものがある

無音
…でも、そんないきなり勇者って言われても…
すたんがん
大丈夫!俺達はこの時のために全力を尽くしてきたんだ
しゃけみー
サポートならまかせてよ!
無音
そう言われるとなんか頑張れそう!!
無音
……で、何をすればいいの?
ゆとり
そりゃあもちろん魔王討伐だよ
無音
…はっ…はい?
無音
いきなり魔王?!まだ敵とも対峙したことないのに?!
もるでお
そう簡単に魔王の所までいけるはずがねぇよ。道中、どんな敵が現れるかもわからない
すたんがん
だから、これから色んな敵と戦って強くなって魔王を倒しに行ってほしいの
しゃけみー
何千年に一度の逸材…真の勇者である無音さんに全てがかかっているんだ





事故から目覚め、気付いたら迷い込んでいたこの世界




現実なのか夢なのか、死後の世界なのかもわからずにいるけど




今の俺は『真の勇者』『何千年に一度の逸材』




その役目を果たすために俺は生まれてきたんだ!




こんなの……やるしかないでしょ!




無音
すたんちゃん……俺行くよ!
無音
俺が必ず!魔王を倒しにいくよ!!
すたんがん
………ッッ!!!
すたんがん
うわぁぁぁかっこいい…!!!
しゃけみー
これぞ真の勇者だねぇ!
無音
えへへへへ…///(照)
無音
(元の世界と違って、こっちじゃ英雄だもんな〜//)
無音
(ハーレム状態とか夢じゃないかも〜えへへ//)
すたんがん
…気を取り直して、まずは仲間集めをしてもらわなくちゃね
無音
仲間集め?
すたんがん
うん、勇者1人だけじゃ戦えないからね
しゃけみー
目安は5、6人くらいかな〜
すたんがん
まぁでも、強力な人はある程度マークしてあるからそんなに時間はかからなi
もるでお
……ま、待って
無音
………え?
もるでお
……………
もるでお
…俺達を仲間に入れてくれないか?
無音
……!
すたんがん
……本気で言ってる?
もるでお
…本気じゃなかったら言ってねぇよ
ゆとり
…………
すたんがん
…道中何が起きるかわからないんだよ?どんな敵が現れるかもわからないんだよ?
しゃけみー
………
すたんがん
…君がどう思われるのかも、わからないんだよ?
しゃけみー
…すたんちゃんっ
もるでお
……ッッ
ゆとり
………
もるでお
……最後のチャンスなんだ
もるでお
…俺に残された唯一のチャンス


グッ…

もるでお
…ゆとり、付いてきてくれるよな
ゆとり
もちろん、俺はずっともるでおの傍にいるよ
ゆとり
何が起こったとしてもね…
しゃけみー
…………
すたんがん
…ははっwやっぱりゆーもるって怖いなぁ〜
すたんがん
出会った時からずっとそうww
もるでお
喧嘩売ってんのか?
すたんがん
そんなことしないよーw首締められるしw
無音
wwwwwww
すたんがん
ま、好きなようにしなよ
すたんがん
無音さんがどうしたいかにもよるけど
無音
…俺もゆとりともるでおの仲間になりたい!
無音
俺らで魔王倒して英雄になるぞ〜!なんちゃってww
もるでお
………//
しゃけみー
じゃっ!これで決まりだね!
無音
すたんちゃん達は仲間に入らないの?
すたんがん
うん、そもそも俺は戦えないから
しゃけみー
全力でサポートさせてもらうよ!
無音
めっちゃ心強いなー!ありがと!
ゆとり
じゃあ早速色々準備しに行こ!!
無音
うん!
無音
色々教えてくれてありがと!俺頑張るよ!
すたんがん
いってらっしゃい〜!
しゃけみー
幸運を祈るよ!
無音
…あっそうだ!
無音
まるぐりちゃんとしるちゃんにもよろしく言っておいてね〜!



タッタッタッタッタッタッタッタッ……





しゃけみー
……なんでみんなの名前知ってるんだろう
すたんがん
さぁ〜ね〜







こうして、俺達が英雄になるまでの物語が始まった───




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