その後俺は、町外れにある2人の家に上がらせてもらった
食事と入浴を終えリビングに向かうと、杖を磨いているゆとりと窓際で本を読んでいるもるでおがいる
少し申し訳ない気もするけど、俺はさっきのことを聞いてみることにした
トスッ… (椅子に座る)
ゆとりは俯きながらもるでおの方を向いた
その視線を感じとったのか、もるでおはゆっくりと本を閉じ立ち上がる
そしてそのまま部屋から出ようとした
バタンッ…
そうしてゆとりは寂しそうな表情で語り始めた
今から約数十年前……
各国で戦士や防衛団、組織が作られるようになると、人々のノイズに対する関心や意識はさらに深まっていった
町や人間を襲うモンスターを実力で仕留める彼らの存在は、やがて国からも重視されるようになる
しかしその一方で、彼らとは逆にノイズを信仰し邪悪な犯罪に手を染める極悪人も現れ始めたのだ
盗みや暴行、殺人などを繰り返しノイズの魔王を崇拝する
いつしか彼らは『裏切り者』と呼ばれるようになり、モンスターよりも恐れられる存在になってしまったのだ
そして、ここミューンの地にも危険人物視されている裏切り者がいた
彼は15という若さでノイズに対する信仰心を持ち、数々の犯罪に手を染め殺戮を繰り返した
身体能力が高く、知識と判断力に優れていたため止めることのできる人物がいなかったのも彼の強みだっただろう
そして死に際にはミューン城に侵入し禁断の魔導書を盗み取ると、その中に封印されていた最上クラスのモンスターを世に放ってしまったのだ
そのまま彼は大量の爆弾を身につけ、町の人々を巻き込み自害した
後にミューンの歴史上で最も恐れられる人物となり、今でもその教えが広められている
彼はミューンにとっての悪の象徴だった
月明かりに照らされたゆとりの凛とした表情は、とても美しく映った
バタンッ……
あの話を聞いてしまったからか、俺はなかなか眠りにつくことができなかった
瞼を閉じてみても、2人のことしか考えられなくなる
ふと、窓の外に目をやると屋根の上に人影が見えた
ガチャッ…
窓を開け、屋根の上に登ってみると、その姿がはっきりと見えた
俺はもるでおの隣に腰掛けた

そう言い放ったもるでおの目は鋭く輝き、脅威の威圧感を放つ
俺は自分の胸の鼓動が高鳴っていくのを感じた
- ̗̀🤝🏻 ̖́-
現実でも、この世界でも、俺にとってもるでおは
最高のライバルだ!
星が瞬く月夜の空に、俺たちの声が響いた
アンケート
番外編とか過去編とか
需要ある
76%
本文だけでいい
8%
どっちでもいい
15%
投票数: 59票












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。