第7話

もるでお過去編 「穢れた血と君の愛」
333
2024/08/16 04:00 更新















避けられるのもからかわれるのも、小さい頃から既に慣れていた









だから何を言われても悲しくなかったし、どんなに殴られても痛みなんて感じない









それが俺の日常あたりまえだった



















パシャッ…パシャ


町の子供
くらえ〜!
町の子供
キャハハ!つめた〜い!



パシャッ…ピシャッ


町の子供
うぇ〜い!
町の子供
ちょっとやめてよ〜w
町の子供
キャハハハハッ!



もるでお(幼少期)
………



いつものように町の水道へ水を汲みに行くと、そこには既に先客がいるようだった









パシャッ…パシャパシャッ


町の子供
うわっ!濡れた!
町の子供
キャハハハハ!びしょびしょだ!



もるでお(幼少期)
…あ、あの
町の子供
んぁ?
町の子供
誰コイツ…
もるでお(幼少期)
水…汲みたいんだけど
もるでお(幼少期)
水道…貸してくれないかな
町の子供
うわ!コイツ裏切り者トレイターの曾孫じゃん!
町の子供
ホントだ!けがれた血だ!
町の子供
気持ち悪いから近づいてくんなよ!
もるでお(幼少期)
………
町の子供
なんだよお前、水を汲みたいって?
町の子供
ここは俺たちの水道だよ!使わせるもんか!
町の子供
さっさとあっちいけ!



ドンッ




ドサッ…


もるでお(幼少期)
……ッッ
町の子供
はははっ!みにくい面だな!
町の子供
ホントホント!かわいそ〜ww
町の子供
ギャハハハハハッ!



町の子供
あ、そうだ!お前水が欲しいんだろ!?
町の子供
じゃあこっちの水ならあげてもいいよ〜ww



バシャッ…


もるでお(幼少期)
……ッッ
町の子供
うえ〜汚ねぇ!
町の子供
くさ〜いww
町の子供
さっさと逃げようぜ〜!菌が移るよ!w
町の子供
逃げろ逃げろー!
町の子供
ギャハハハハハ!



タッタッタッタッタッタッ




もるでお(幼少期)
………



あ〜あ、この服やっと乾いたのに…




家畜桶の水…洗っても匂い落ちないんだよなぁ


もるでお(幼少期)
………



地面に落ちたバケツを拾い、立ち上がろうとした瞬間、突然頭上から声が聞こえた





???
ねぇ、やり返さないの?
もるでお(幼少期)
……?
???
ほら!さっきのガキんちょ達にだよ!
もるでお(幼少期)
………
???
あ、そうだ!見てて!



木の上に座っているその少年は懐から枝のようなものを取り出すと、走り逃げている子供目掛けてヒュッと一振りした







町の子供
キャハハハハッ!



ヒュッ!




フワァッ…


町の子供
うわぁぁぁ!なんだこれ!?
町の子供
体が浮いてる!?



???
それっ!



ビュッ!


町の子供
うわぁぁぁぁぁ!!



ベチョッ…


町の子供
ぎゃああああ!!馬のフンだ!
町の子供
おえぇぇぇ!きもちわる!
町の子供
うわぁぁぁぁぁん!



???
あはははははははははっ!
もるでお(幼少期)
……!
???
ねぇ!今の見てた!?
???
俺がアイツらをウンコの山に落としてやったの!w
???
あはははっ!ざまぁねぇな!
もるでお(幼少期)
………



スタッ…スタスタッ


???
ちょ!どこに行くのさ!
もるでお(幼少期)
……帰る
???
そんなびしょ濡れで帰っちゃダメだよ!
もるでお(幼少期)
………
???
…あ、そうだ!俺ん家に来なよ!
???
すぐそこだから…!



グイッ…グイーッ


もるでお(幼少期)
……?💦



なんだか不思議な人だな…























ゴシッゴシッゴシゴシッゴシッ🫧‪




パシャッ…


もるでお(幼少期)
………
???
よーっし!これで綺麗になったね!
もるでお(幼少期)
……うん
???
体中あざだらけだから後で湿布貼ってあげるよ!
???
触ったら…痛い?
もるでお(幼少期)
((・・。)(。・・))フルフル
???
あ〜あぁ、俺も治癒魔法が使えたらなぁ



もるでお(幼少期)
……怖くないの?
???
ん?なにが?
もるでお(幼少期)
……俺のこと
???
うん!ちっとも怖くない!
???
だって君は優しい人だから
もるでお(幼少期)
……//
???
…ていうか、その前髪邪魔じゃない!?
???
俺が切ってあげるよ!
もるでお(幼少期)
えっ…え?
???
目つぶっててね〜



チョキッ…


???
うわぁぁやば!失敗しちゃった!
もるでお(幼少期)
!?!?
???
ご、ごめん…切りすぎて前髪なくなっちゃったw
もるでお(幼少期)
〜〜〜ッッ//ちょっと…!
???
ごめんってば〜ww



???
まぁでも!俺はこっちの方が好きかも!
もるでお(幼少期)
……え?
???
綺麗な瞳がしっかり見えるし!
もるでお(幼少期)
……ッッ//





町の人
汚らしい目でこっちを見るな!
町の人
あの子は目はなんて恐ろしいの…
町の人
二度とその顔を見せるな!



もるでお(幼少期)
………
???
……どうしたの?
もるでお(幼少期)
…ううん、なんでもない
???
……?
もるでお(幼少期)
…ねぇ、名前は何っていうの?
???
あぁ!そういえば自己紹介してなかったね!



ゆとり(幼少期)
俺、ゆとり!
ゆとり(幼少期)
まだ見習いだけど一応魔術師ウィザードなんだ!
もるでお(幼少期)
……魔術師ウィザード
ゆとり(幼少期)
ほら!さっきこの杖で子供たちを浮かせてたでしょ!
ゆとり(幼少期)
あれが魔法なんだよ!
もるでお(幼少期)
……ふぅん
ゆとり(幼少期)
君の名前は?
もるでお(幼少期)
……もるでお
ゆとり(幼少期)
へぇ〜!いい名前だね!
ゆとり(幼少期)
これからよろしく!もるでお!
もるでお(幼少期)
………
もるでお(幼少期)
……うん//



- ̗̀🤝🏻 ̖́-




やっぱりこの人は不思議だ…
















その日からゆとりは毎日俺に付いてくるようになった









たくさん喋りかけてきては魔法を見せてきたり、ちょっかいを掛けてきたり…









時には、町の人達から俺を守ってくれたりもした









もちろん俺はそれが迷惑だとこれっぽっちも思っていない









だけど…ゆとりのそんな行動が俺は不思議で不思議でたまらなかったんだ


















ドコッ


もるでお(幼少期)
……ぅぐッッ
町の人
おい!なんだよテメェ!
町の人
けがれた血が町の中に入ってくるな!



ボコッ…ドスッ


もるでお(幼少期)
……ッッ
町の人
弱っちぃなwwもう立てないのか?



ガシッ…ドゴッ…ドスドスッ…


もるでお(幼少期)
……か"はッッ…ゲホゲホッ
町の人
ははっwホント醜い姿だな





ゆとり(幼少期)
おい!それ以上もるでおに手を出すな!
町の人
な、なんだ!?
ゆとり(幼少期)
くらえ!!



ゴロゴロ…ドッカーン!!


町の人
うわぁぁぁぁ!
町の人
に、逃げろー!!
ゆとり(幼少期)
あはははっ!醜いのはお前らの方だ〜!



ドッカーン!バリバリッ!ドカーンッ!


町の人
くそっ、魔術師ウィザードの息子めッッ!
町の人
なんて恐ろしい力だ…!
もるでお(幼少期)
………



ダッダッダッダッダッダッ


ゆとり(幼少期)
あぁ逃げちゃった…
もるでお(幼少期)
……ッッ
ゆとり(幼少期)
そうだ!もるでお、大丈夫!?
ゆとり(幼少期)
また町の人に殴られてるんじゃないかって思って駆けつけてみたr



もるでお(幼少期)
……なんでよ
ゆとり(幼少期)
…え?
もるでお(幼少期)
……なんでゆとりは俺を助けるんだよ
ゆとり(幼少期)
だ、だって友達だもん!守ってあげるのが当然でしょ!
もるでお(幼少期)
友達じゃないッッ…!
ゆとり(幼少期)
!?!?
もるでお(幼少期)
ゆとりは強い魔力を持っていて、みんなからも期待されてるすごい人間…!
もるでお(幼少期)
でも俺は…穢れた裏切り者トレイターの血が流れる邪悪な人間…!
ゆとり(幼少期)
……っ
もるでお(幼少期)
こんな俺を庇ったら…ゆとりの名に傷が付くんだよ
もるでお(幼少期)
だから…俺だけでいい
もるでお(幼少期)
傷付くのは俺だけでいい



タッタッタッ…


ゆとり(幼少期)
そんなのダメだよ!
もるでお(幼少期)
………
ゆとり(幼少期)
もるでおはごく普通の人間だ!たった一つの尊い命だ!
ゆとり(幼少期)
だから、俺は君を助けたいんだよ!
もるでお(幼少期)
………
ゆとり(幼少期)
みんな…間違ってる
ゆとり(幼少期)
裏切り者トレイターの伝説はもう終わったんだ!
ゆとり(幼少期)
もるでおにも穢れた血なんて入ってない!
ゆとり(幼少期)
…ほら、怖くないよ




ギュゥゥゥゥゥ


もるでお(幼少期)
……ッッ
もるでお(幼少期)
…どうして、どうしてッ
ゆとり(幼少期)
大丈夫、俺はずっともるでおの傍にいるよ
もるでお(幼少期)
…うぐッッ
もるでお(幼少期)
うわぁぁぁぁぁんッッ…!










避けられるのもからかわれるのも、小さい頃から既に慣れていた









だから何を言われても悲しくなかったし、どんなに殴られても痛みなんて感じない









でも本当は…自分に言い聞かせていたんだ









痛いと思えば体中が痛くなるし、悲しいと思えば涙が枯れるほど泣きたくなる









苦しいと思えば自分の生きる理由がわからなくなって憎いと思えば全て壊したくなる









だから俺は自分の感情を殺した









何も感じちゃいけない、何も思っちゃいけない









自分が苦しくなるだけだから









けど、ゆとりという存在に出会って新しい感情が俺の中に入り込んできた









楽しくて嬉しくて面白くて温かいなにか…









抑え込まないといけないのに、なぜかそれだけは手放したくなくて









全て吐き出しても許してくれる気がした









もるでお(幼少期)
う"ぅぅ…痛いよ、苦しいよッッ…
もるでお(幼少期)
なんで俺がこうならなくちゃいけないんだよッッ…
もるでお(幼少期)
なんで誰も助けてくれないんだよぉ…



サスッサスッサスッサスッ


ゆとり(幼少期)
大丈夫、大丈夫
ゆとり(幼少期)
辛いよね…苦しいよね、
ゆとり(幼少期)
でも俺がいるよ
ゆとり(幼少期)
もるでおを一生手放さないから
もるでお(幼少期)
……ぅうっ…グスッ



ギュゥゥゥゥゥ…





ありがとうゆとり、俺はもう大丈夫




お前といれば怖いものなんて何も無いから。












ゆとり過去編に続く…




プリ小説オーディオドラマ