第46話

体育祭5
42
2026/07/03 13:34 更新
安藤サキ
応援旗さ、でかい桜とかどう?
 担任の教科の授業、体育祭の準備時間。実行委員のサキちゃんが教卓の後ろに立ち仕切り始める。昨日の出来事もあったし、俺も桜に興味を持ち始めた。
 ブルーメが作ったという青い桜を俺もいつか見てみたい。
玉木真希
クラスカラーもピンクだもんね
相馬倫也
いぎなーし
 まばらな拍手が起きるが、めぐちゃんは無反応。相変わらず外を見て、退屈そうにしている。程々に日にちが経ったはずだが、まだ体育祭の取り組みには前向きじゃないらしい。
.
衣装も桜っぽい感じがいい?
安藤サキ
いいねいいね
じゃあ応援旗と衣装チームはそんな感じで!
.
まかせろり
.
あいあいさー!
安藤サキ
で、今日もまた準備を進めていこうと思っているのですが
安藤サキ
お優しい若井様だって、がんばってんだからさ
いい加減に機嫌なおして?
 めぐちゃんの方を向いて、少し嫌味っぽく言ったサキちゃん。
 
w
w
別に、がんばってなんかない
 めぐちゃんは視線を合わせようとせず、何も言わなかった。そうすると、サキちゃんはひとつ息を吐いて、ある紙を取り出してめぐちゃんに突きつけた。

 それは、空欄がきっちり埋まった休部届。
白井恵
きゅッ、きゅうぶ、
安藤サキ
学校行事が進まないからというわけで
私が顧問にこれを出した
白井恵
!!!
 
f
f
印鑑もう押してある…
.
まじか
 教室の空気がピリつき、誰もまともな言葉を発せないでいる。
安藤サキ
めぐちゃんさ、やりたくないだけっしょ学校を
 
 めぐちゃんは、楽しいことをのびのびできているサキちゃんに劣等感を抱いているのかもしれない。
白井恵
 めぐちゃんはその後何も言わなくなると、サキちゃんは話し合いを仕切りそれぞれの作業に入っていった。めぐちゃんも、友達と話しながら、飾りを作っている。一旦は落ち着いたようだ。
神
どうしてめぐちゃんは、楽しいことをするのを嫌がるんだろう

 劣等感、って、なんだろう。
サク
こんにちはー
神
今日もよろしく
 僕は本を手に取り、翼を広げた。サクは自分の杖と魔導書を持ってきて、今日も今日とて羽に術式を刻む。
神
今日はどんな魔法覚えたの?
サク
えとね、空気をなくす魔法
神
空気? へぇぇ
 俺も多少、勉強はしている。最初は、戦いの多い世界での兵器としか思えなかったが、楽しいこともできると少しずつわかってきた。結界、魔力探知が特に惹かれる。
サク
はなさかお兄ちゃんばかでさ!
ぜんっぜんできないの
神
ばかー、はどうなんだろう
 よくない言葉を使うようになってしまった…。しばらく、コクアと会うのを禁止にしようかな、、
神
サク、あとで俺の結界を見てくれ
サク
ちゃんとわかった? 原理
神
なんとなくは
 それは感覚だけでできるからだ。サクにそれを言うといつも怒られる。魔法は全てルールに則って動いているんだーって、コクアみたいなこと言っちゃって。
神
手でも少しは魔法使えるようになったんだからね?
サク
あんなのただ魔力をかためただけ。魔法じゃない
神
辛辣…
 神に対してなんて生意気なことを言うんだ…とはいっても、まだ子供だもんなあ、

 小さく手の中で炎を作ってみる。感覚でばっと生み出すことはできるが、ルールを考え出すと固まって動かなくなる、けど、サクによるとルールで理解することが大切らしい。
 そのルールとやらが長々と書かれた本をぼうっと読んでいると、翼に熱がこもる。サクが魔力を込めて、試しているんだろう。つまり術式は書き終わったということだ。
サク
ためせない
神
あそっか、ううん、じゃあ
サク
魔導書で試させて
神
いいよー

 空気がないと、振動を伝えるものがなくなるから声が聞こえなくなる。だから空気がないエリアに入り、外にいるサクに向かって叫んで、声が聞こえなかったら成功…なはず。というかそもそも、息できないよね。いや、神だったら呼吸とか必要なかったり…?
サク
魔力かして
神
はいよー
 サクの杖に俺の魔力を込めると、青色が桃色に染まっていく。
 その杖で、魔導書をつついた。
神
 
神
あーーー
 聞こえない、
神
👍👍
 サクは俺の目を見ると、少しニコッと笑ってから、杖を地面に置いた。
神
(え??)
 サクはなにやらぶつぶつ言っているようだがもちろんこちらには何も聞こえない。
 外に出ようとしても、見えない壁に阻まれぶつかる。
神
『サク?』
 …って。魔力を届けるものもないから、念話も使えないのか。
 サクはニヤニヤその様子を見つめている。
 これは、サクが俺を試しているということか、?



 バキッッ
サク
 結界を翼で叩き割る。
サク
だめだよ、ちゃんと結界使って…
神
サク、座って
 これは…どうすれば、いいんだろう。

神
だめだろ
サク
なにが
神
閉じ込めたよな、俺を
サク
でられるじゃん
神
でられたらいいのか
 別にいい、と、俺の本音を言ってしまえばそうだ。
 しかしサクが今後もし、不意打ちをしてくれば、反射結界でタダじゃすまない。そのことを、サクは知っているはずだ。
 怖い。どうして突然、こんなことを
サク
ん、、
神
このことは、みんなにきっちり話すから
サク
ごめ、なさい
 怒っているのが伝わったのか、サクは反対側を向いて、縮こまってしまった。
神
(どうしたものか)
 
 一旦、天使たちに、聞いてみるか。

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