第16話

16話 双子
240
2026/02/24 09:00 更新
11月26日(火)0:04




料理人
こんばんは~
代筆者
こんばんは



呪術師
いらっしゃいませ






ー9月12日(木)ー








魔法使い
……あ、そういえば…
魔法使い
帰り道だ……
呪術師
帰り道ですか?
魔法使い
…知りたくて……このお店来たんです…
呪術師
…お客さん酔ってますね笑
魔法使い
ん~そうですか?
呪術師
…ま~ここの辺り迷いやすいですよね
呪術師
教えてあげましょう






料理人
…すみません、道に迷ってしまって…
呪術師
帰り道を知りたいと、
代筆者
…せっかくなのでお酒頂いて
からでも良いですか?
呪術師
ああ、それはもちろん







代筆者
…フラミンゴ・レディ、って
名前だけで選んだけど、
代筆者
果物の味して美味しいな
料理人
ブルームーンもね、柑橘系で美味しいよ



代筆者
いや~なんで地元なのに迷ったんだろ……



呪術師
ここの辺り、迷いやすいんですよ皆さん
料理人
ふ~んそうなんですね



呪術師
どれだけ頭の良いお医者さんでも、
呪術師
この辺で遊ぶのが好きな人でも、
呪術師
全知全能と呼ばれる青年でも、



呪術師
何故かみ~んな迷うんです




『 星よ、導を知る者よ、 』




『 溺れた彼を救うように、 』




『 導いて、辿らせて欲しいのです 』
呪術師
これで分かるはず













料理人
え、?
代筆者
え、?
呪術師
……まあまあ、お酒は
ゆっくり飲んでもらって、
呪術師
分からなくなったら、また聞いてください









魔法使い
……え?
呪術師
お客さん、グラスも空いたし、
そろそろ帰る頃じゃないですか?
魔法使い
そっか、でも、道教えて貰って……
呪術師
とりあえず、外に出てみて、



魔法使い
…?





代筆者
…なんか、大丈夫って
言われて外出されたけど…








料理人
なんだったんだろ…
代筆者
…とりあえずお酒美味しかったね
料理人
うん、また来たい
代筆者
…じゃあまた迷わないと
料理人
次からは調べて行けばいいでしょ笑
代筆者
確かに、
料理人
…店の名前ってなんだっけ
代筆者
え、ああ、えっと…






料理人
「NORTH…
代筆者
STAR…」




料理人
北極星…
代筆者
次の北極星は
料理人
ケフェウス座のγ星
代筆者
さすが笑








代筆者
あれ、

















料理人
ここって、

















代筆者
僕たちの家……






魔法使い
…あれ、家着いてる……














ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





「……ら、…………ふ…………」












「……き………………よ、」







「…ふ…ら…………きて…………」








呪術師
起きてよ福良!
魔法使い
え?





なんだか夢を見ていたらしい。






いつかの日、あの日、恋に落ちた日。







魔法使い
……あのさ、俺が初めてここ来た時って、
魔法使い
河村の呪術で、帰れたの?
呪術師
…どうしたの急に
魔法使い
なんかそんな夢を見たの
呪術師
……そうだよ
魔法使い
へ〜、謎がひとつ解けた






呪術師
…今何時だと思ってるの
呪術師
それと、ここがどこなのか







あれ、呆れてる?











ここは、






見たことの無い場所。









背の高い本棚に囲まれて、床に布団で寝ていて。














えっと、バーに来てそれから……







呪術師
福良急に寝たんだよ
魔法使い
……え?
呪術師
昨日にバー来たでしょ
魔法使い
うん、覚えてる
呪術師
レモンモヒートを飲んで、
魔法使い
覚えてる、
呪術師
……寝た
魔法使い
……寝た
呪術師
今は朝の4時
魔法使い
今は朝の……4時!?
呪術師
ここはバーの隣の僕の部屋
魔法使い
河村の部屋!?
呪術師
そう……心配したんだよ



そう言って抱きしめてくれる。






どこまでも、すっごく優しい。






魔法使い
…もうちょっと……寝たい
呪術師
僕も寝ていい?疲れちゃった





もぞもぞ と同じ布団に入ってきた。当然1人用の布団に大人二人なので狭い。


でもその狭さも、嬉しい。



















10:46



魔法使い
…河村の家でご飯食べるの新鮮
呪術師
確かに、福良の家でならあるもんね
魔法使い
ご馳走様でした
呪術師
はーい






魔法使い
今日予約無いけど、掃除しなきゃ
魔法使い
帰るね




呪術師
はーい、またいつでも開けるからね







いつでも、か。












それが生きてる間の話なことは当たり前。












……最近、死ぬのがいつだとか、身辺整理だとか、そんなことばかり考えている気がする。




ほんとに、死んじゃうのかな。






















ああ、死んじゃったらこのお店も無くなるんだ。


前回同様、何故か歩いていたら自分の家に帰ってきていた。





…このCLOSEの看板、お父さんも使ってたな。



ここに植えてあるパンジーは、お母さんが好きって言ってた色にしたんだ。
















「魔法使いとして死ねたら本望。」





それは、そうだけど。















怖いなあ。


















辛い時、死にたくなった時。







あったはずなのに。













いざ少しの実感が出てくると、めちゃくちゃ怖い。











鍵を開け、扉を開け、我が家に帰ってきた。























真っ直ぐなはずの床の木の板が、















ぐる、











ぐるぐるり、

















ぐにゃ~















周りの花瓶だとかテーブルクロスの色も吸い取って、














ぐるぐる、ぐにゃ~~~





















目の前に、黒いインクがぶちまけられた。
































後にわかったことで、インクはぶちまけられてなかったので、部屋の掃除は大変にならなかったようだ。









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