4限目が終わって、今日の講義は終わり。
そして、今日も校内ではスンミニを見つけられなかった。
スタスタと歩いていくヒョンジニに置いていかれながらも着いて行った。
…俺が付き添いなのに、普通置いていく?
まぁそういうところがこいつの悪いところだよね。
良いとこもいっぱいあるんだけど。
建物は綺麗だし、普通に大学って感じ。
だけど俺が入るには覚悟が必要だ……って、ヒョンジナ!!!入るの早いって!!!
チャンビニヒョンが言っていた通り、すごく綺麗に整えられている校内。
一番初めは素直に、羨ましいと思う。
そしてすぐ、スンミニがいないか辺りを見回した。
スンミニスンミニ……いないなぁ。
俺に聞いておいて、返事を待たずして歩いていた人を捕まえて話しかけに行ったヒョンジニ。
俺はそれについて行きながら、スンミニを見かけないことにどこか安心していた。
ヒョンジニは声をかけて、すぐに反応が無いことに気付いて思い出したらしい。
驚かせないようにするりと歩く人の前に行って、ちょんちょん、と肩を叩いていた。
口を大きく開けて、伝わりやすいように話しかけるヒョンジニには感心した。
ヒョンジニが話しかけた相手は少し戸惑いながらもチャーミングなえくぼを見せてにっこり笑って返してくれている。
多分手話かなにかの動きをして、ヒョンジニにスマホを差し出す。
そのまま2人はスマホで会話をはじめたから、俺も隣から覗き込む。
そこまで入力したジョンインさんは、一度フリーズしたように手を止めて、『よくイエナって呼ばれて』の部分をトトトっと消去して、入力しなおした。
顔を上げて、にこっと笑ってみせたジョンインさん。
どこか儚げで、綺麗だなと思った。
ふふふと笑って、ありがとうございました、としっかりお礼も言って
ジョンインさんと別れ、ヒョンジニとパク教授のもとへ向かった。
なんて掛け合いもしつつ。
さて戻ろう、と廊下の角を曲がる。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。