時系列ややこしいですがふわっと読んでいただけたら…!
♩の最後のチャプターのスンミンsideから始まります…
🐶side →
オンマとアッパが、「ソウルに引っ越ししよう!」なんて急に言い出したのがいつだっけ。
両親は思い立ったがすぐ行動スタイルで、僕は大学受験を目前に控え、引っ越しをすることになった。
聞き慣れた声。
僕がソウルに引っ越して少し経って、電話をかけてきたのはハニだった。
いつもとなんら変わりのない会話。
だけどやっぱり、慣れない環境でよく知ったやつの声を聞くと安心するもので。
学校に向かうバスを待ちながら、携帯をぎゅっと握りしめた。
ブロロロ……
ピ、と通話終了ボタンを押す。
バスに乗り込み、まだあまり馴染みきれていない高校に向かった。
まるでドラマの主人公みたいに、有線イヤホンで、お気に入りのプレイリストを流す。
耳に直接響くメロディが心地良くて、歩く足が自然と弾んでくる。
いきなりがばっと肩を組んできた、この金髪はヨンボク。
俺が転校してくる少し前に、事情があってオーストラリアから国を超えて転校してきたらしい。
事情、というのは
大手のアイドル事務所からスカウトを受けて、周りの反対を押し切ってやって来たらしい。
ヨンボギは僕から見ても、アイドルみたいに顔が整っている。
声が低くて色気があって、ダンスも上手いらしい、見たことはないけど。
そんなヨンボギはフレンドリーで、僕に気さくに話しかけてくれて
まだ来て一週間とたたないうちにこんな感じだ。
「そっかー、美味しいものがいいな」
なんて会話が続く。
ヨンボギは練習生として忙しいみたいで、学校に来てない時もあるから、そういう日はひとりでのんびり過ごしてる。
ハニに電話で話したように、あと半年くらいしかないから交友関係はもういいかな。すぐしたらみんな受験だし。
こんなふうに今日も、いつものように学校に行き、いつものように家に帰る
──── はずだった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!