LANside
顔を見た瞬間にわかった
いるまは今日認めてしまうつもりなんだと。
大丈夫だから“そうしたい”と伝えに来たんだろう
声を震わせながら、俺に言うようで自身に言い聞かせるこいつに思い知らせてやらなくてはと思った
初めは1ミリも認めるつもりなんてなかった
…なんて、当人が偉そうだけど
そういうことを言いたかったのに。
“そういう”救いをいるまにはあげるつもりだったのに
…どうやら
俺は自分で思っていたよりも深く愛されていたみたいだ
思っていた1000倍がんじがらめで
思っていたよりずっと、多分、手遅れだった。
最後までこうすると決めていたのに
だめだ
いるまの心に今日初めてちゃんと触れたと思った。
初めからちゃんと、この耳で聞いて
もっとちゃんと、言わなければいけなかったんだ。と
痛みが症状のものかなんなのかわからなくなった頃
…顔を歪めたいるまが俺に近づいてきたんだ。
…そう
お前が欲しい救いは
それなんだね
なら
……ああもう全部
全部全部手遅れだ。
……俺もお前も人間だな。
何あほそうな顔してんだよ、笑
いるまから望んだんでしょ。
世界一大好きないるまへ。
最高にお似合いな救いをあげよう
…手が震える
恐怖か、高揚か、それとも。
……これで良かったんかな。良いわけないんだけど。
一生忘れられないなら、手遅れというのなら
そのまま
男前な顔を涙でぐちゃぐちゃにしたいるまが
俺の大好きな笑顔を見せてくれた
いるまの頭を撫でる。
お前らは、地獄の中で生き抜いてくれるだろうか
勝手なリーダーでほんとごめんな。
死んでもがんじがらめだ。
……To be continued














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!