ヨルカに普通を教える為に、私はヨルカと帰ることになった
ヨルカは首を傾げた
ヨルカは納得したようにポン、と手を叩いた
ヨルカは考え込んでから、答えた
ヨルカの大きく丸い目には、どこか射抜くような鋭さがあった
それに少し躊躇ってしまうものの、返事は決まりきっていた
ヨルカはその言葉に反応してか満天の笑顔を見せた
その顔は存在感があるのにとても儚くて
胸が締め付けられるような、そんな感じがした
それから、帰る途中に私が思う普通を目一杯教えた
ヨルカはすごく楽しそうでキラキラ笑ってた
私にはその姿がとても眩しくて
心の扉をこじ開けられたような、そんな気になった
……私こっちなんだけど…大丈夫?
申し訳なさそうにヨルカは言った
別にまた一緒に帰ればいいのに
どこまでも律儀で優しい彼女は少し寂しそうな笑みを浮かべていた
ヨルカの曇った顔は一気に晴れ、天真爛漫な無邪気な顔を浮かべた
私は、それに少し安心した
カァンッ
金属製の皿が額の端に当たった、ズキズキ痛む
ああ、今日はお祖父様の機嫌が悪いんだ
土下座しながらそう言うと祖父は怒り狂い
色々なものを投げつけてきた お湯の入ったやかん、ハサミ
どれも今まで投げつけられてきたものだ
私には両親がいない、妖怪に食い殺されたから
両親が死んだ私を引き取ってくれたのはお祖母様とお祖父様だった
お祖父様も最初は優しかった お祖母様が死んでから、お祖父様はおかしくなってしまった
仕方がないんだろう、彼らはとても愛し合っていたから
だから私は反抗しない、お祖父様は仕方ないことだから
こうやって耐え忍べばいい
でもいつかは、優しかったあの時に戻って欲しい…なんて
言えるわけないけど















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!