神宮寺が
かずさんに向かって言った
それを聞いた紫耀が
『そうそう』と言わんばかりに
激しく頷いている
そんな紫耀に廉が言う
やっぱり原因は俺?
抱きついても 抱き締めてもいないけど
きっとイヤだったのかもしれない......
そう思うと 紫耀は何だか申し訳なくなった
そして 泣いているあなたの事が
とても心配になった
あなたは
両手で顔を隠したまま
首を横に振る
優しい紫耀の声に
あなたが 顔から両手を離すと
紫耀の顔が 目の前にあった
どうやら あなたの声が聞こえなくて
覗き込んでいたらしい
とても小さな声で
耳まで真っ赤にしながら
答えるあなたを見て
紫耀はもちろん 楽屋にいた全員が
キュンとしていた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。