第35話

18話『其の歯車を壊す時』
480
2023/10/08 09:00 更新
魔理沙
魔理沙
…れ…
























































全員
霊夢!!!
そら
そら
わあああああししょおおおおお!
魔理沙
魔理沙
お前どこ行ってたんだよ!?心配したんだぞ!
霊夢
霊夢
いやー、ごめんごめん。
まさかこんなに時間がかかるとは思わなくて…
【宙を飛ぶ紅白の蝶】博麗 霊夢
晴
美味しいとこ持ってくなぁ…
それで、オマエらどこに行ってたんだ?
霊夢
霊夢
え?だから今言ったじゃない。救世主よ救世主
晴
…あ?
霊夢
霊夢
ごめんなさい、実は修行って言うのは嘘なの。
どうにも嫌な予感がしてねぇ…結界術を駆使して1週間前から頼れるを探してたのよ
【楽園の素敵な巫女】博麗 霊夢
霊夢
霊夢
我ながら不思議なもんだけどねぇ、今回の異変ばかりは
全力で対処しないと駄目だって本能が言ってたのよ
霊夢
霊夢
んで、全力で対処するなら…
やっぱり助っ人はあいつ・・・しかいないと思ってね
そら
そら
そうなんだぁ…てっきり師匠達が救世主だと思ってた…
霊夢
霊夢
生憎ね。でも、安心しなさい…






















































霊夢
霊夢
…私達より、もっともっと強い救世主を呼んできたから






















































―幻想郷トップクラスと名高い、博麗霊夢より強い救世主。






















































それを他でもない二人の霊夢自身が豪語しているのだから…その救世主の強さは確たるものなのだろう。























































その場にいる全員の期待のゲージが、どんどん上昇していく。
























































そして、降り立ったのは―




















































「―んもう、呼ぶのが遅いわよん!」

























































独特な語尾、そして独特なデザインのTシャツを完璧に着こなし、尋常じゃないオーラを纏った―














































































































              「―ま、ともかく。救世主、ここにこうりーん!」




















































―期待を裏切らない、いやむしろ上がりまくった期待の更に上を行く…
























































マジモンの救世主チートこと、地獄の女神だった。






















































真央&紅愛
真央&紅愛
…へっ…






















































真央&紅愛
真央&紅愛
ヘカーティアぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
真央
真央
うわあああああああああああ!!!
霊夢あんたらマジ最高だよどうやってこんな安心感の塊呼んだのさ!
霊夢
霊夢
そりゃあゴリ押しよ。前行った夢の世界を無理矢理突破して地獄まで行ったの
紅愛
紅愛
すごい!流石霊夢ちゃん偉い最強可愛いもう早くまりちゃんと結婚しt
妬歌
妬歌
はいはいはい落ち着いてください紅愛さん出てますオタクの面が()
霊夢
霊夢
ま、私も私でこいつに無理矢理連れて来られたんだけどね…
霊夢
霊夢
あんただって時空のはざまうろうろしてたじゃない。
どうせなら人数は多い方が良いでしょ?
オタクとストッパー()の茶番を他所にふいーっと息を吐く東方軍霊夢の横で、
キラズ軍の霊夢は有難そうにしつつも何処か恨めしそうな表情を向こうの霊夢に向ける。
その表情を見るだけでも、彼女がもう一人の自分と会った事でどんな目にあったのかは大体理解出来た()




















































キラ
キラ
…へ…へかーてぃあ…?
そら
そら
る、ルビー…あの人知ってる?
ルビー
ルビー
…昔古書で読んだ事がある…3つの世界を統べる女神だ
そら
そら
3つの世界!?何それすごっ!
紅葉
紅葉




















































紅葉
紅葉
(…な、何この人のオーラ…怒ってる感じじゃないのに怖い…いや、重い…!)
霊夢
霊夢
…ん
霊夢
霊夢
ちょっとヘカーティア、そのオーラもうちょっと緩くしてよ。
こいつら皆ビビってるじゃないの
ヘカーティア
ヘカーティア
あー、ごめんごめん。張り切っちゃってつい…ね
【三千世界の掌握者】ヘカーティア・ラピスラズリ
キラ
キラ
…それで、結局お前は何者なんだ?
晴
…柚莉愛、コイツの事知ってるか?
柚莉愛
柚莉愛
…ギリシャ神話の最高神ヘカテー…
名前とか雰囲気が似てる、っていうか本人だろうね
晴
へー、強いの?
柚莉愛
柚莉愛
うん、強いとかいう次元じゃない()
ヘカーティア
ヘカーティア
―改めて、私はヘカーティア・ラピスラズリ。
月、地球、異界…3つの世界を統べる女神よん!
哀音
哀音
ひぃっ…!?
霊夢
霊夢
ちょっとヘカーティア!あんたまた圧出てるって!
ヘカーティア
ヘカーティア
あら、ごめんなさいね~
霊夢
霊夢
ったく…決め台詞言う度にその圧が出てくるんじゃ
意識が持たないわ、ちゃちゃっと説明して
ヘカーティア
ヘカーティア
貴方達が呼んだくせに酷い言い草ね…()
ヘカーティア
ヘカーティア
ま、良いけどね。で、ここに呼ばれた理由だけど…





















































ヘカーティア
ヘカーティア
―簡潔に言うわ、私の力で宇宙に干渉できるようにする!
全員
!?
ヘカーティアが一歩前に出て自信満々に言い放ったそれは―
本人のフランクな様子に反して、あまりにもスケールの大きな内容だった。





















































ヘカーティア
ヘカーティア
宇宙というのは一つの箱庭。そして人の数だけ宇宙がある。
本来、人間がその宇宙に干渉する事は不可能…






















































ヘカーティア
ヘカーティア
…でもね、この世界には人外なんてごまんといるのよ?
ヘカーティア
ヘカーティア
妖怪だっているし、喋る獣だっている。妖精だっているし―




















































ヘカーティア
ヘカーティア
―神だっている
紫
…た、確かに貴方の力なら宇宙への干渉位出来ると思うけど…
紫
…で、でも!例え貴方程の神でも、宇宙全体の歪みを戻すのは難しいんじゃ…
ヘカーティア
ヘカーティア
誰が私一人でやるなんていったのかしら?
紫
ヘカーティア
ヘカーティア
ほんと、慌ててると急に馬鹿になるの貴方達の悪い所よ。一度落ち着きなさい





















































ヘカーティア
ヘカーティア
良い?私には…




















































ヘカーティア
ヘカーティア
―信頼できる親友がいる
シュン
純狐
純狐
私の純化する程度の能力なら…宇宙に干渉する事が可能よ
全員
!!!
純狐
純狐
初めまして、私は純狐。月に仇なす仙霊である
【     】純狐
真央
真央
(純ちゃんまで来ちゃったよ!もう勝ち確やんけ!)
ヘカーティア
ヘカーティア
あ、こんな事言ってるけど月さえ絡まなければただの良い子だから安心してね~
純狐
純狐
まぁ、ヘカーティアから見てそうならおそらくそうなのだろうな
実夏
実夏
(な、何か…スケールが大きすぎて置いてかれる…)
紅愛
紅愛
…あれ、ヘカーティアは幻想郷が好きだしわかるけど…
純狐、貴方は特に助ける理由も無くない?どうして協力してるわけ?
純狐
純狐
おや、愚問だな。そもそも私は月の民に仇成す存在だ…




















































純狐
純狐
―幻想郷と月は敵対している。敵の敵は味方と言うだろう?そういう事だ
全員
・・・
そう言ってにっこりと笑う順狐。表情こそ笑っているが、むしろそれが純粋な笑みだからこそ
どこか恐ろしく見えて…それ以上の指摘も、詮索も、誰も出来なかった。
柚莉愛
柚莉愛
…ゴホン。それで、君とヘカーティアがいれば宇宙に干渉出来るわけ?
純狐
純狐
ああ、そうだ。何故なら宇宙自体に名前など無く、
ハコニワへ名づけられた名前はあくまで真似事に過ぎないのだから
純狐
純狐
強くも無い、穢れを纏ってもいない、そもそも「世界」に
足を踏み入れていない者が付けた名前など…どうして作用するものか
純狐
純狐
ならば私が宇宙全体に名前を付ければいい。
名前を付ければ全て私の手中、生かすも殺すも私次第だ
キラ
キラ
そ…そんな事…本当に出来んのか!?そんな…化け物じみた事…
純狐
純狐
純粋な怯えの表情を浮かべて思わず口を開いたキラを、純狐は目を細めて見据える。
そして、一歩歩みを進めてキラに言った。
純狐
純狐
…人の子よ






















































純狐
純狐
…お前は外来人だろう?ならば、飲み込めなくても無理は無い。
―だからこそ、今ここで改めて言う…





















































純狐
純狐
―私は化け物。恨みも憎しみも全て純化させた仙霊。
神をも超える力に今更疑いも何もあるものか
キラ
キラ



















































キラ
キラ




















































キラ
キラ
…すまん…
純狐
純狐
お前が謝る必要などない。話を続けるぞ
純狐
純狐
とはいえ一つ問題があるのだ。全てを操れる…
つまり干渉できるようにしたとて、それだけでは意味が無い
純狐
純狐
干渉を可能にして初めて、「“歪み”を根源から壊す衝撃」を与えなければならないのだ



















































純狐
純狐
…そして、そこでお前達の力が必要になってくる
全員
晴
…私達の力だって?
純狐
純狐
お前達は幻想郷の中でもトップクラスの実力を持つ者達だ。
その全員が全力で力を撃ち込めば…歪みは消えるだろう。片方の幻想郷は消えるがな
晴
…それはわかったけど…






















































晴
…オマエら、何でそんなに私達に構うんだ?
オマエら二人はそっちの宇宙の存在だろ、私達を助ける義理なんて
ヘカーティア
ヘカーティア
―危機的状況にある者を救うなんて当たり前
晴
ヘカーティア
ヘカーティア
…なーんて、ヒーローみたいな事を言ってみたかったけど
ヘカーティアは、そこまで言って自嘲気味に笑った。
そして正面で目を見開く晴に向けて、その横に立つ人間達に向けて…再び口を開く。


















































ヘカーティア
ヘカーティア
実をいうと、私情も少し混じっているのよね。だからこそ、貴方達に手を貸す。
このほんの少しの私情が無ければ…私は貴方達を見捨てていたかもしれない
紫
ヘカーティア
ヘカーティア
…ま、その私情なんて単純なものよ




















































ヘカーティア
ヘカーティア
―幻想郷を、愛しているから。例え自分達の次元じゃ無かろうと、
“幻想郷”だって事には変わりないでしょ?
ヘカーティア
ヘカーティア
この横暴で、野蛮で、それでも美しい楽園には…
例え無限にある中の一つだとしたって、消えてほしくないのよ
紫
紫
…優しすぎますわ…本当に
ヘカーティア
ヘカーティア
でしょう?何せ地獄の女神だからね
純狐
純狐
地獄の女神だからね、で納得できる内容ではないぞそれは
ヘカーティア
ヘカーティア
ふふっ…さて、おふざけはこの位にして
ヘカーティア
ヘカーティア
力を撃ち込む前に、まずは魔力を配るわね。
さっきまでの戦いで魔力使い切っちゃった~とかあるでしょ?
そう言ってヘカーティアが右手を上げたと思うと、彼女の背後に巨大な魔法陣が現れた。
そして、その魔法陣が光り輝いた瞬間―全員が目を見開く事になる。





















































全員
!?
晴
…嘘だろ…マジで魔力が…
ゆき
ゆき
す、すごい…すっからかんだった筈なのに魔力が満ち溢れてる!
柚莉愛
柚莉愛
魔力の分配とはまた面白いねぇ。その魔法陣…興味深いや
ヘカーティア
ヘカーティア
ふふ、また何処かで会ったらその時に教えてあげるわよん



















































ヘカーティア
ヘカーティア
―さて、干渉できる時間は限られているわ。力を撃ち込む準備は良い?
真央
真央
…あ、そうだ
真央
真央
ねー皆、手伝う?力撃ち込むの。私はやるけど
瑞希
瑞希
まぁ、ライブは観客が多い方が楽しいしねぇ
友優
友優
そらの為なら僕はなんだってやるよ!
真央
真央
んじゃ、他の人は?
東方軍
真央
真央
おーけい
そら
そら























































そら
そら
…皆




















































そら
そら
―ここでへまる程、私弱くないから!頑張るよ!
ヴァイア
ヴァイア
ああ…黒幕の力、見せてやる!
哀音
哀音
この罪を…異変を起こし、皆を傷つけた罪を…
哀音
哀音
―あの日言われた通り、今出来る全力の行動で償う!
ルビー
ルビー
向こうの世界でも、俺は異変を解決する。それが俺の使命だ
紫霊
紫霊
宇宙にぶつけてやろうじゃねぇか…元暗殺者の一撃って奴を!
紅葉
紅葉
大好きな皆と、一緒にいる為なら…
体中の力を全て開放するなんて、簡単な事だから!
ザキ
ザキ
…相棒も、親友も…




















































ザキ
ザキ
―誰一人失うもんか
晴
この最強で最高な奴らと、これからも過ごしていけるんなら…




















































晴
…上等だ。最強の全力、ここで出してやる
柚莉愛
柚莉愛
―ちょいちょいちょい!!!!何で皆そんなシリアスな雰囲気になってるのさ!!!!
柚莉愛
柚莉愛
ねぇキラ、そう思わない!?!?
キラ
キラ
…あぁ、ほんっとその通りだよ…





















































キラ
キラ
―俺の頭には、失敗する可能性なんて端から浮かんでねぇな!
ヘカーティア
ヘカーティア
…さーて、純狐…























































ヘカーティア
ヘカーティア
―一発で成功させるわよ!ヘマしたら月落としの刑だからね!
純狐
純狐
嗚呼、ここに来てミスなどせぬ!
純狐
純狐
『数多の可能性を秘めし多次元神経網の一角よ―染まり、染まられ、神の物となれ!』
ゴォォォ!!!
























































世界が渦巻く。























































歪みが激しく、強くなる。




















































勢いよく風が吹き、踏ん張っていなければ風圧で直ぐに吹き飛ばされてしまいそうだ。



















































ヘカーティア
ヘカーティア
干渉できる時間は有限…貴方達の全てを、ここに撃ち込みなさい!!!
哀音
哀音
いけぇぇぇぇ!!!
ルビー
ルビー
はぁぁぁぁぁ!!!
紫霊
紫霊
うぉらぁぁぁ!!!
紅葉
紅葉
くらえぇぇぇ!!!
ザキ
ザキ
はぁぁぁぁぁぁ!
キラ
キラ
どりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!
“幻想少女”
スペルカード発動!!!
“博麗霊夢”
“博麗霊夢”
『夢想天性』!!!!!
咲夜
咲夜
『デフレーションワールド』!
早鬼
早鬼
『ラストシュート』!!!
さとり
さとり
心花『カメラシャイローズ』!
妹紅
妹紅
『フェニックス再誕』!!!
幽々子
幽々子
―『西行寺無余涅槃』
魔理沙
魔理沙
『ブレイジングスター』!!!
フランドール
フランドール
『スカーレットニヒリティ』!
友優
友優
総符『全力操作』!!!
妬歌
妬歌
『ジェラシー・アンダー・ザ・二ヒリティ』!!!
キル
キル
『エクスプロジョナ』ぁぁぁぁぁ!!!
瑞希
瑞希
祭禍『狂喜魔障蔓延ル血宴』!!!
みぃ
みぃ
『幻想夢雨』
紅愛
紅愛
『哀しきタナトフィリアの目醒め』!!!
真央
真央
『消失のエスペランサ』!!!
そら
そら
呪符『オールデリート』ッ!!!
ゆき
ゆき
―『恨み続ける、何があっても』
ヴァイア
ヴァイア
黒幕フィクサーはどこに』ッ…!!!
柚莉愛
柚莉愛
勝利『全力の奇跡』!!!!!
夢乃
夢乃
『長い長い戦いの結末は』!
実夏
実夏
快晴『夏色マグノリア』!
晴
幻想奏晴虹rainbow sky fantasia』!!!
ゴォォォォォッッッ!!!




















































ヘカーティア
ヘカーティア




















































ヘカーティア
ヘカーティア
(…私自身も、この子達に楽しませて貰ってるし…)





















































              “一滴の奇跡くらい、神としてあげちゃおうかしらね”





















































最後の最後に女神が口角を上げた事に…何人が気づいたのだろうか。























































―勝利の女神は、今ここで…幻想郷に、微笑んだのかもしれない。

























































晴
(…起これ…奇跡ッ…!!!)






























































ドカァァァァァァン!!!!!!!





































































































―全てが、眩い光に包まれた。

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