りょうたside
落ち着くと、櫻井先生と一緒に皆が入ってきた。
それだけで動悸が早くなる。
と、次々と頭をさげてくるお兄ちゃんたち。
震えてるのがわかるのか、皆は無闇に近付いてこない。
いや、大にいが思い切り抱きつこうとしていたのを照にいが首根っこを掴んだというのが正しいところ。
辰にいの言葉にシンとなる部屋。
と深々と頭をさげる。
でも、恥ずかしながらお前のことをほとんど分からない…
これからやり直せないか?
理解しあうまで話を重ねて、
"家族"をもっと知っていくんだ。
遅いなんてことはないと思ってるから
兄弟たちの言葉に戸惑いと同時にくすぐったい気持ちがジワジワと押し寄せてくる。
翔太の言葉が沁みていく。痛い。痛い。まるでケガをして傷口に薬を塗ったみたいだ。
でも…全然イヤじゃない。
何だろう、これは…。
でも、1人だけ違う表情のお兄ちゃんがいた。



















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。