第29話

二十九霊
129
2023/08/27 12:57
あなた
いいわけ…ないでしょ…
七松
あなた
火車
起きたのか
あなた
そんなの…ダメに…決まってる…
火車
ならば止められるのか?お前が止められると思うのか
「私の主であるあなたに随分なことを言いますね」
火車
お前、龍か
「その通りです。あの時のことは火車の仕業だったのですね」
火車
そうだが
「あなたを敵に回すということはわたしを敵に回すということです」
あなた
龍…
「大丈夫ですよ」
火車
お前が敵とは厄介だ
バッ
「逃げられると思いましたか?」
白鹿
「あれって、火車?初めて見た」
七松
あなたを喰おうとしたやつだ。全く、とんでもないやつだ
白鹿
「あなたを?大丈夫なの?」
七松
龍が相手をしてる。平気だ
あなた
ちょっと…心配…
七松
なんで心配なんだ?
あなた
勝てると…思うけどね…なんか…終わらない…気がする
白鹿
「終わらないって、どうして?」
火車
強いな
「当たり前です。邪を祓う力があるので」
火車
チッ…厄介だ…
グルルッ…グアァァァァァァッ!!
火車
フシャアァァァァァァッ!!
白鹿
「すごく激しいね…ここまで追いつけるかなぁ」
七松
出来ると思うぞ
あなた
みんな視えなくて…よかった…視えてたら…大騒ぎになる…
七松
たしかにな
白鹿
「でも二人視える人たちいるよね。感じる人も」
グルルッ!
バツンッ
火車
ギャッ!
七松
勝負が着いたか?
「ここまでです」
火車
さすが龍だ…勝つのが難しいはずだ…
「殺しはしません。地獄へ帰るのです」
火車
帰る…か…だがな…俺は負けてねぇよ…
「どういうことです」
火車
あいつが…手に入られねぇならな…この俺が…なるまでだよ…
「っ!貴方まさか」
火車
気づいたところで遅い
バシュッ
「手に入らないならなるまで。この意味、分かりますよね」
あなた
火車…餓者髑髏になる…だよね
「そうです」
白鹿
「大変だよ!すぐ止めなきゃ!」
七松
完全に祓わなければ餓者髑髏は倒せん
あなた
全部の念…浄化しないと…
白鹿
「そんなすごく大変なこと」
野干
やってやろうじゃないか。なぁ?八咫烏
八咫烏
「そうだな。野干よ」
あなた
二人ともいつの間に…
野干
餓者髑髏を倒して人間を救う。完璧な善良だ。さらに強くなれる
八咫烏
「こちらとしても好都合ということ」
白鹿
「じゃぁ、みんなで行くってことだよね?」
「そうですね。夜に学園を出ます。門に集合です」








あなた
兄さん…
七松
行くか
中在家
どこへ行くんだ
七松
長次、起きていたのか
あなた
あの…その…
中在家
任務では無いな
あなた
えっと…
七松
長次、私たちはちょっと用事が出来た。いつ帰ってくることができるかわからんが、かならず帰ってくる。だから長次、安心して待っててくれ!
中在家
…。そうか、無事を祈る
七松
おう!
あなた
はい…!
タッタッタッタッタッタッタッタッタッ
グルルッ
あなた
小松田さんは…?
野干
平気だ。あいつなら眠りの催眠をかけた
あなた
そんなことしていいの…?
野干
行き先を聞かれる訳にはいかんだろ

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