蓮side
俺は、姉ちゃんの弟だ
俺に優しくて勉強も教えてくれて賢くて可愛らしい姉ちゃんが
昔から好きだ
家族でって事じゃなくって女の子として。
そりゃ最初は家族としてだった
でも姉ちゃんと過ごす日が長くなるにつれていつの日か俺は
恋をしてはいけない姉ちゃんに対して
恋をしてしまった
でも姉ちゃんの目に映っているのは俺じゃなくて
時透無一郎だった
俺は姉ちゃんには笑っていてもらいたくて
だから笑わせようとしても
姉ちゃんはいつも作り笑顔だった
でもアイツは姉ちゃんを心から笑わせていた
あんな顔…初めて見た
姉ちゃんは俺の世界の全てのようなものだった
空っぽだった自分の器と心がいつしか
姉ちゃんによって満たされた
姉ちゃんさえ…いれば俺はなんだって良かった
バンッッッ
《さぁ!始まりました!!中等部1年生による団対抗リレー!!!》
《おーっと!!ここで緑団!!追い上げてきました!!》
《緑団!圧倒的1位でゴールしました!!》
《次は、高等部1年…》
姉ちゃんどこいった…
姉ちゃんの隣の席はもう既に埋まっていた
あぁ、同い年だったら良かったのに…
俺は、その場から走って逃げた
あなたの下の名前side
《さぁ!始まりました!!中等部2年生団対抗男女混合リレー!!》
やばいやばいやばいやばい!!!
やるとは言ったが急で緊張して吐きそう(??)
………
やばいやばいやばいよ……!!
今、私の順まで、要するにアンカーまで含めて3人…!!
今最下位じゃんっ…!!
最下位ゴールの頑張ったね拍手は地獄…!!!
青団だけ引き離され、あとの団は固まっていい勝負をしていた
次むいくん…!
むいくんにバトンが渡った
徐々に固まった団に追いついてくる
《おっと…!!ここで青団が追い上げてきましたァァ!!》
思い出せ、あの記憶を
前世で鍛えたことを
ざっと距離的に15m
《おおっと!!!ここで青団が黄団を抜きました!》
いける
《凄い勢いで青団が追い上げてくる…!!!》
大丈夫
《青団が2位まで来ました…!!!!》
むいくんがこの勇気をくれたから
《緑団に追いつけるか…!!!?》
応えないといけないんだ
《これは……!!!》
青団と緑団がほぼ同時にテープを切った
《審査の結果!!!1位…!青団…!!!!!》
《まさかのまさかの逆転勝利ィィ!!》
《選手が退場します!》
《午前の部が全て終了しました。午後の部は13:35からです》














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。