第3話

2,便り
512
2024/02/11 11:06
🎼🌸side


🎼🌸
「うーん……」
家を突撃されて数日。
今日はある物が届き、仕事場に行っております。
そんな俺を……
🎼👑
「どこ行くんやろ……」
🎼🎮
「たまに後ろ振り返ってるけどさ、バレてるんじゃね?」
🎼☔️
「らんくんに限ってそれは無い!!!」
🎼🌸
(いや……それどゆこと〜?ちゃーんと聞こえてるよ??)
🎼🍵
「こさめちゃん!しっ!聞こえちゃう!!!」
🎼📢
「いやすちも結構うるせぇよ」
下手な尾行で追いかけてくる人が5人。
何をしているのやら……。
🎼🌸
(そろそろ仕事場つくんよねぇ……)
そろそろ俺を見失ってもらおう。
さっと角を曲がり5人がまだ追いついていない時に黒い帽子を被った。
ようやく追いついた5人が目の前に来る。
🎼🎮
「あれ、いねぇ……」
🎼👑
「お店に入ったとか?」
🎼🍵
「一つ一つ見ていく?」
🎼📢
「でもばったり会ったら絶対怪しまれるよなぁ」
🎼☔️
「らんくんに限って怪しむかなぁ??」
 
🎼🌸
「だからどゆことー!!!!」
 
目の前にいても、大声を出しても気づかない。
それもそのはず。









───俺はこの世ならざる者とほぼ同等なのだから。








俺ってね









───人間兼死神なんだよね。








🎼🌸
「おっ、ついたついた〜」
この黒い帽子をかぶれば人間には俺の姿はうつらないし声も聞こえない。
普通にすれば普通の人間。
だけどこの帽子をかぶったり、ある能力を使えば俺はたちまち死神だ。
 
🎼🌸
「3」
 
これはカウントダウンだ。
 
🎼🌸
「2」
 
何かって?
 
🎼🌸
「1」
 
それはね。
 












キキィィッ!ドンッ!













🎼🌸
「午後4時32分。佐伯愛さえきまな。事故死」





通りすがりの人
「きゃー!!救急車!!!」
通りすがりの人
「おいしっかりしろ!!!」
通りすがりの人
「まっ、愛ちゃんっ!!!!」

佐伯愛。
この子は今日ここで、死ぬ時だった。
だから死神の俺が迎えに来た。
死んだこの子の魂が。
ちゃんと空高く昇れるように。
 
 





 
🎼🌸
「ふぅー」
部屋で一休み。
わかっただろう?
今日夕方起きた出来事が、
死神の俺がする仕事。そして───















───罰なのだ。
















死ぬ人間は“神”が“便り”に名前、死亡場所、死因を書いて送ってくる。
それを見て場所に行き、死んだ人間の魂を空に還す。
さっき、この仕事は『罰』と言っただろう?
 
死神というのは、前世で『大罪』を犯したものが受ける罰なのだ。
 
🎼🌸
「俺って前世で何したのかな……」
 
でも死神はみんな前世を知らない。
それも罰の1つなのだろう。
悩み苦しめってことだろうか。
 
🎼🌸
「はぁ〜……」
 
俺はちゃんとお腹の中から産まれてきた。
でも、死神。
おかしいよね。
人間なのに死神なんて。
死神には特徴がある。
もちろん能力もだけど。
身体の部位がひとつ無いのだ。
 
🎼🌸
「だから俺も……」
 
右足が義足だ。



いつも人間の死ぬさまを見てさ……。
悲しくないわけなくない?
 
えと……意味わかりました?
一応説明書いときます。
 
『死神』
・前世で大罪を犯した者が受ける罰。
・前世の記憶は無い
・身体の部位がひとつ無い
・神から“便り”が届くとその便りに書いてある人間を迎えに行く。
 
今日出てきたのはこれくらいか?
能力とかは出てき次第説明すんぜぃ。
んじゃまた。

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