第5話

4,思い出したのは
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2024/01/27 04:00
🎼🎮side


やばすぎ……。
俺もう立ち直れないよ……。
🎼🎮
「ばあちゃん……」
葬式にお通夜。
考えることはたくさんあんのに……。
ばあちゃんの笑顔が……。思い出が。
頭から離れない。
なぜか……
らんの悲しい笑顔が脳裏によぎる。
🎼🎮
(歌い手は少し……休みを取ろう……)
葬式やお通夜は叔父さんや叔母さんが手伝うって言ってくれたから……。
🎼🎮
「はぁ……」
部屋に戻って毛布にくるまった。
俺の両親は、小学生の頃に事故死した。
それからずっとばあちゃんと一緒だった。







🎼🎮
「ふぁ…………」
いつの間にか寝ていた。
鏡を見ると、
真っ赤に腫れた目。
🎼🎮
「はぁ……」
泣くなって言われたのに。
守れなくてごめんなばあちゃん。
洗面台で顔を洗っている時。
 
プルルルル   プルルルル
 
電話がかかってきた。
🎼🎮
「はい」
画面を見ずに電話に出た。
叔母さんかな。そう思った。
🎼🎮
「叔母さん?」
🎼☔️
『こさめだよなつくんw今日遊ぶ約束だったじゃーん!!!』
🎼🎮
(あぁ……やっぱりそうだよな。誰が死のうと、その死を知らない奴は笑ってる)
🎼☔️
『なつくん?』
🎼🎮
(ムカつくなぁ……。でも……今まで死を見送ってきた人達も……俺と同じ気持ちだったんだよな……)
🎼☔️
『なつくん!!大丈夫?』
🎼🎮
「あぁ……」
 
「嘘つくな」
 
🎼🎮
(やばい幻聴聞こえた……。はぁ……。泣いちゃうって……)
涙が頬を伝う。
🎼🎮
「っ…………」
🎼☔️
『なつくん??………………。泣きたいなら泣いていいんだよ。何かあった?』
🎼🎮
「ちょ……まじやめてっ……っ……」
泣きたくないのに……。
出てくるな。涙。
ばあちゃんとの約束……これ以上破りたくねぇから。
ばあちゃんがいなくなって寂しい……。
でもなんでこんなに……温かいんだよ……。
🎼🎮
「こさめっ……っ……」
🎼☔️
『待っててね。行くから』
 
ゴトッ
 
携帯を落とした。
崩れるように、膝を着く。
それを支えるように、両手で洗面台の縁を握る。
それに逆らうように、顔は下を向いた。
🎼🎮
「うぁっ…………っ……」

























🎼🌸
(ごめんな……。なつ)
























らんは、あの黒い帽子を被ったまま、姿を見せぬまま、なつの隣に寄り添っていた。



コメントありがと。
やる気出る〜!
んじゃまた。

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