元々 私の家庭は一般的なものだった
大手会社に就職して働いている父
専業主婦の母
幼い私
ありふれた幸せな家庭だった
5歳のある日 父にどこかの大きな
お屋敷に連れられ12人の人に出会った 。
たくさんの名前を出され戸惑う私の幼心に
唯一 鮮明に残ったのは
その人達がとても綺麗だったということ
( パタン … ) ( 扉が閉まる
( ガシッ 、 )( 🦖があなたの手を掴む
あの日あの時あの瞬間
偶然 彼らに気に入られてしまった
ばかりに 、 私の人生は狂い出した
この日以降 私は家に帰してもらえず
皆専用のおもちゃとなった
そして小学校5年生の頃
両親が死んだと聞かされた
帰る場所を失った私に残された道
それは皆のお遊戯相手を続ける事のみ
気分屋で飽き性で退屈してる彼ら
の我儘に黙って従う
けれど彼らに「いらない」と思われた
瞬間 、 私はゴミ箱に捨てられる
これまでもそうやっていくつもの
人間が容赦なく切られていく様を見た
1年以上 屋敷に居た使用人はひとりも
いない 。 解雇の理由は
「 飽きたの 」「 嫌いになった 」
「 もう要らない 」「 食事が不味かった 」
「 言葉遣いが頭にきた 」「 掃除が下手 」
などなんとも身勝手なものばかり 。
そんな行為が許されるのは彼らの
地位と権力があまりにも強すぎるから
彼らに好かれてから高校生に
なるまで奇跡的に私は飽きられていない 。
それはちゃんと彼らに従っているから
しかし彼らがいつ心変わりするのか
数年後か数ヶ月後あるいは数日後
はたまた明日か数時間後か数分後 …
もしくは数秒後か …
ずっっと世間から遠ざけられていた
私にひとりで生きる能力はない 。
だから首を切られる前にひとつでも多く
生きる術を身につけないといけない 。
中学に行って死ぬ気で勉強し私立の
高校に通い卒業の肩書きを
手に入れるのもその一環 。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。