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第13話

87
2024/06/09 19:29 更新
あなたさんが現れると、ヒョン達がいっせいに嬉々として話し出す。ナムジュニヒョンに関しては距離感がおかしいし。

その様子を見ているだけでなんとなくイラッとした。
jk
jk
(なんだよ、みんなして…)
悶々としていると、いつの間にか黙りこんでしまっていたらしい。
テヒョニヒョンに促されたけど、まっすぐなあなたさんの瞳をなぜか見られなくて、愛想なく返してしまった。
彼女の反応は他のヒョン達に対してと変わらなかったけど、きっと警戒されてしまっただろう。

若干後悔していると、あからさまにナムジュニヒョンがあなたさんに近づいていちゃつき始めた。それに、あなたさんも満更でもなさそうだ。

アイドルとしてデビューを控えているというのに、それにヒョンはリーダーなのに。女の子にこんなに近づくなんて、何を考えているんだ。それに応えているあなたさんも、見ていられない。

ムカつきが止まらなくなって、気づいたらトゲを含む言葉を2人に投げていた。

周りのヒョン達が驚いているのを感じたが、当のナムジュニヒョンは瞼をぴくりとだけ動かして俺を見つめる。
nj
nj
いいや?付き合ってないよ
_今はまだ。

ヒョンの言葉の後にそう続いている気がして、でもそう言われたらもう何も言えなくて。
jk
jk
…そうですか
ちらっとあなたさんの顔を見たけど、彼女が何を考えているのかは分からなかった。
th
th
あ!
唐突にテヒョニヒョンが声を上げる。指さす方に視線をやると、暗くて見えにくいがここから先に道が続いているようだった。
th
th
どこに繋がるんだろう?行ってみない!?
ヒョンはわくわくしているとき、分かりやすく目が輝く。その普段通りの様子に、少し和んだ。
jm
jm
せっかくだし…行きましょう?みんなで!
ジミニヒョンの言葉で、みんなでぞろぞろ動き出す。

綺麗に整えられた木々に囲まれた、迷路のような真っ暗の道は、よく見ると足元を照らす洒落たランタンが等間隔に置かれていた。オレンジ色のぼんやりした光と、たまに姿を現す彫像も相まって幻想的な雰囲気だ。
hs
hs
うわ〜すごく雰囲気が良いね、ここ
yg
yg
あの像いくらくらいするんだろ
jm
jm
もう、ユンギヒョン夢がない!!
th
th
ねえあの天使の像、すごくかわいい!
nj
nj
テヒョンアが好きそうだな笑
みんなが話す輪になんとなく入れないでいると、歩く俺の横にジンヒョンが並んできて、肩を組まれる。
sj
sj
ジョングガ、人見知りが変な方向に
行ってないか?笑
jk
jk
…自分でもよく分かりません
ただ、二人を見ると胸がジリジリした感覚になる。
sj
sj
まあ、あの感じナムジュナはあなたに
首ったけだし、さっきのは俺達への牽制
ってところだろ
はっとしてジンヒョンの顔を見る。
jk
jk
いつのまに呼び捨て…
sj
sj
さっき話して許可もらったからー
sj
sj
てかお前、そんなのも気になるのか笑
気まずくて、あなたさんに目を向ける。相変わらずナムジュニヒョンがしっかり隣にいるので、自分でも眉間に皺が寄るのが分かった。
sj
sj
だーから、顔怖いって笑
sj
sj
仲良くなりたいなら、素直に
話しかければいいんだよ
これは、果たして仲良くなりたいという気持ちで合っているのだろうか。モヤモヤするばかりで、明確な答えは無い。が、
jk
jk
ただ、知りたいなとは…思います
あなた…さんを
どうしようもなく、彼女が気になることは疑いようの無い事実だ。
yg
yg
恋愛に上下関係もなにもないんだから、
遠慮なく行けよ
実は話を聞いていたらしいユンギヒョンがそんなことを急に言い出すので慌てた。
jk
jk
っ恋愛とか、そんなんじゃ…!
俺はアイドルなのに…
yg
yg
あー、はいはい、じゃあ今はそういう事にしとくか
口角をくいっと上げて、ヒョンは楽しそうに笑いながら俺たちと離れてホソギヒョンの方に近づいて行った。

…完全にからかわれている。
そう思うとこれまでビクビクしていた自分がなんだか急に馬鹿らしくなってきて、やってやろうじゃないかという勇気まで湧いてきた。


ナムジュニヒョンと会話が途切れたタイミングを見計らって、あなたさんに声をかける。
jk
jk
あの、
(なまえ)
あなた
はい?
あなたさんが振り返って不思議そうに言う。
そりゃそうだろう、さっきまで不機嫌丸出しだった人が急に話しかけてきたのだ。
(なまえ)
あなた
ジョングクさん…?どうかしましたか?
ああ、そういえばまだ俺だけタメ口にしてなかったな。了承を得られるまで同い年相手でも敬語を崩さない礼儀正しさが素敵だと思った。
jk
jk
すみませんさっきは。その、人見知りで…
jk
jk
よかったら俺とも、タメ口で話して
もらえませんか…?
恐る恐るそう伝えてみると、彼女の顔がぱっと明るくなる。その様子がまるで花が優しくほころぶようで、キュンとした。
(なまえ)
あなた
もちろんです!あ〜よかった、
好かれてないのかと思っちゃって!笑
(なまえ)
あなた
よろしく、ジョングガ!
満面の笑みでそう言われると鼓動がうるさい。かわいい人だと、素直にそう思って頬が緩んだ。

他のヒョン達より出遅れたぶん、思い切ってまだ誰も提案していなかったことを伝えてみる。
jk
jk
よければなんだけど、連絡先交換しない?
(なまえ)
あなた
え、いいの!?もちろん!
嬉しいーありがとう!
彼女はニコニコで自分のスマホを取り出す。華奢な細い指が、液晶をなぞった。

韓国でメッセージアプリといえばカカオトークだけど日本では違うらしく、あなたに新しくアプリを入れてもらう。
わざわざ俺のために…と小さな喜びにひたっているところ、横でやりとりをずっと見ていたナムジュニヒョンが言った。
nj
nj
あなた、俺とも交換しよ?
(なまえ)
あなた
あ、うん、もちろん!
彼女と連絡先を交換したのは俺だけだ、という小さな優越感は一瞬で終わったが、あなたのカカオトークに1番最初に登録されるのは自分だというだけで満足だ。
hs
hs
ええ、俺も交換したーい!
話を聞きつけた他のメンバーも集まってきて、結局彼女は7人全員と連絡先を交換したらしい。

全員登録し終わった後、あなたはスマホを嬉しそうに眺めながら、
(なまえ)
あなた
他の人はみんな別のアプリで連絡とってるから…このアプリ、みんな専用だね!
通知来たらすぐにみんなからだって分かるよ〜
なんてかわいらしい笑顔で言うもんだから、俺たちはそれぞれときめきに愛しさに尊さに、色んな感情を持ったことは間違いない。

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