あれは確か
去年の11月4日
俺は家族を殺された
俺は昔から鼻が利いたからよく分かった
”鬼だ”
途方に暮れていると奥の方から女の子の泣き声が聞こえた
俺はいてもたってもいられず、すぐさま声のする方へ向かった
彼女も同様、鬼に家族を殺されたんだろう
俺と全く一緒の状況だ
彼女はあなたの名字あなたの下の名前といった
俺は今この子しかいないと思った
この子だけが唯一の救いだと_
あなたはさっきあった事を全て話してくれた
そこで俺の意思は決まったんだ
あなたと
「鬼殺隊になると」
あなたは戸惑っていた
そりゃそうだ
初対面の人にいきなり鬼殺隊にならない?と言われたら。
でも
でも俺は
彼女となら鬼殺隊になれる気がした
彼女は満面の笑みで返事をしてくれた
それから鱗滝さんや真菰、錆兎に鍛錬をしてもらった
今は俺、あなた、善逸、伊之助、カナヲ、玄弥の6人で
同期として活動している
次に禰豆子がなぜ竹を咥えているか。
俺もあなたと同様、鬼に家族を殺された
だけど
妹だけまだ息があったんだ
妹だけは禰豆子だけでも助けたかった
だけど
俺の妹はすでに
”鬼”となっていた
禰豆子は俺を噛み殺そうとした
だけど俺は禰豆子に語りかけた
「鬼になんかなるな!!!!!!!」
その瞬間
禰豆子から大量の涙が落ちてきた
俺は決めた
何がなんでも禰豆子を守ると
例え鬼になろうが俺の妹には変わりない
だけど、禰豆子も鬼なんだ。
まだ人間の意識があるだけで
でも俺の妹は違う。他の鬼なんかとは違う
人を喰ったりしない
でも。念の為を思って禰豆子が人を喰わないように
竹を咥えてる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!