体育祭の本番がやってきた。
私が参加するのは、借り物競走とクラス対抗リレー。
ラウ「 なんか緊張するね笑 」
美玲「 全部あなたに任せるわ笑 」
「 美玲も頑張ってよ? 」
美玲「 うーん笑 」
…
「 位置について 」
美玲とラウは先にスタートして、3人の中で私が最後。
美玲は深澤先輩を連れてゴールしているのが見えた。
「 よーい… 」
お題、なんだったんだろ…?
面白い人とか…?笑
「 ドンッ!! 」
パンッ!と音が聞こえると同時に走り出す。
お題の書かれたカードを拾うと、そこには
【 好きな先生 】
と書かれていた。
こんなの一択しかない。
本部のテントにいるはずの渡辺先生を探す。
日焼けしたくないからテントで過ごすと言っていた。
宮舘先生と話す、先生の姿があった。
「 先生っ!渡辺先生っ! 」
宮舘先生が先に気づいてくれる。
宮舘「 翔太、北条さん来てるよ。 」
渡辺「 どこ?いないし…。 」
「 急いでください! 」
テントから先生を引っ張りだして、ゴールに向かう。
渡辺「 なんなのお題! 」
「 好きな先生です!もっと速く走ってください!笑 」
渡辺「 ふはは笑 」
1着でゴールする。
さっきまで繋いでいた(?)手が離れる。
借り〈物〉じゃなくて借り〈人〉競走だったらしい。
渡辺「 久しぶりにこんな走った笑 」
「 すみません、引っ張っちゃって。」
渡辺「 全然。あなたの好きな先生、俺なんだな笑 」
「 そうですよ? 」
もっといえば、好きな人も先生。
渡辺「 ありがとな。なんか嬉しかった。 」
「 え? 」
渡辺「 あ、いや。こっちの話…。 」
「 日焼け、気をつけてくださいね。 」
渡辺「 うわっ!やべっ。テント戻るわ。 」
「ありがとうございました。 」
先生がテントに戻っていくのを見ていると、冷たい感触が。
「 わっ! 」
美玲「 あげる。 」
「 ありがとう笑 」
冷たい缶のコーラを渡される。
これが冷たい原因か。
美玲「 なんか先生といい感じじゃん。」
「 いい感じなんてっ!// 」
美玲「 あなた顔赤いよ?笑 」
「 いいから!笑 美玲はなんてお題だったの? 」
美玲「 あ、話そらしたな?笑
私のお題は【 面白い人 】あなたはどうせ好きな先生とかそんなでしょ? 」
「 …あたり笑
深澤先輩面白いよね笑 」
美玲「 連れてくるのにいろいろあって…笑
まぁあとで話すね?笑 」
「 うん笑 私の本命はリレーだよ…。 」
美玲「 頑張れ!笑 目黒にバトン渡すんでしょ? 」
「 うん。 」
美玲「 もう私の役目は終わったから笑 」
「 ずるい…。 」
美玲「 うちのクラスはあなたにかかってるから。頑張って! 」
「 頑張るけどさ…笑 」
リレーの収集が始まった。
「 いってきま〜す! 」
美玲「 がんばれ👍 」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。