「……気に入った。ボソッ」
確かにそう言った。
驚いていると、
「っ!!ちょっと、一緒来てくれへん?」
私の手を引く侑?さん。
着いたのは__,
『屋上、?』
「おん。」
なんで侑さんに呼ばれたんだろ__,
「なぁ名前、教えて。」
『宮本あなたです。』
「あなたちゃんな!覚えたで!」
『侑さん……ですよね。治さんから聞きました。』
「せや!よろしゅうな!!」
『はい』
「あ、侑でええで!あと同い年やしタメで!!」
『じゃ、じゃあ侑くんって呼ぶね!』
え、これだけの為に屋上に??
『ところでなんで屋上まで、?』
その後彼の口から出た言葉に私は唖然とした。
「ファンが俺とかサムと二人きりで話した人とかに対して虐めとかやっとるらしいねん。」
『虐め、?!』
「ん、それとあなたと二人っきりになりたかった。」
え、今サラっとすごいこと言ったような……
意味を理解し顔が赤くなる。
『それってどういう……//』
「そんままの意味やで。」
その時、チャイムがなった。
『ほ、ほら!授業始まるよ、!早く戻ろう!』
「サボろや。」
え、いや、私転校して最初の授業なんだけど?!
『で、でも……』
「ええやん、思い出思い出!!」
『そう言われても……』
「な?お願い!キュルン」
『今回だけだよ?』
私って案外ちょろい?
やった!と無邪気に喜ぶ侑くん
ほんとに高二なのってレベル、いい意味で。
私何気に人生初サボりかも……怒られないかな。
「不安なん?」
そう言い私の手に手を重ねてきた。
『ちょっとね、//』
ポーカーフェイスとか無理でしょ//
悪戯のように侑くんは手を強く握ってきた。
話を逸らしたい、そう思い言った一言だった。
『侑くんって何部?』
「バレー部やで!俺セッターなんやで!!」
そっか、バレー部か。戻りたいな…あの頃に。
『そうなんだ!』
「ん!」
「あなたは何部入るん?」
『ん〜決めてないな〜。』
「前の学校では何部やったん??」
聞かれたくなかった__,
目の奥が熱い…
気付くと私の目からは涙がこぼれ落ちていた。
「あなた?!ご、ごめんな?!だ、大丈夫か??」
侑くん、ごめんね。心配させたよね__
駄目だな、私。もう忘れるって決めたのに__,
侑くんは何も聞かないまま、
ただ、優しく背中を撫でてくれた。
『侑くん、ごめんね。』
「俺は全然大丈夫やで。」
『私前はバレー部のマネージャーだったんだ。』
「そうなんやな。」
侑くんはただ優しく相槌を打ってくれて。
この人になら話していいかな、って。
初めて思えた。
何れ周りにも話す時は来ると思うけどね。
『侑くん、部活楽しい?』
「先輩がなんか凄いけど楽しいで!」
『そうなんだ笑なんて先輩??』
「北信介っちゅう先輩!!」
『え?!信介くんバレー部なん?!!』
「知り合いなん?!」
『うん!豆腐ハ……じゃなくて!今日登校の時道に迷っちゃって助けて貰ったの!』
「そか!あなた行き道も迷子やったんか!」
『うん……って、そっち?!』
「おん笑」
『方向音痴、小さい頃からなんだよね笑』
「じゃあこれからは大丈夫やで!」
どういう意味?そう聞くより早く、侑くんが私の両手を握ってきた。
「これからは俺が一緒や。」
『へ、?///』
そう言い侑くんの方を向くと顔を背けられた。
ちらっと見えた侑くんの耳は__
少し赤かった。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。