第30話

24、聞いちゃった
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2025/12/25 12:39 更新
昨日はフョードル君とメロンフェアに行った。

その時にクレーンゲームで取ったチャームは勉強机に飾っておいた。
あなた
行ってきます
何事もなくただ時間が過ぎていく。
あなた
次は移動教室かぁ…
めんどくさいなぁ…と思いながらも席を立つ。





ふと、女子トイレへ向かう。


何事もなくただ、それだけの事だった。
生徒🚺
でさぁ〜……やったわけ!
生徒🚺
うわぁ、それホントの事?
生徒🚺
……ってやばくない?
女子トイレから3人の声が聞こえる。
生徒🚺
ほんま、人の彼氏まで取っといてどうなってんねんアイツは!
生徒🚺
ちょ、声おっきいって〜
あなた
うわぁ…トイレ入りづらいなぁ


ここは理科室前のトイレだから人が通ることはほとんどない。
だからずっとここで待ってるのもバレないからいいんだけど…
生徒🚺
あなたの名字さんってそんなにやばいひとだっけ?
…え?
生徒🚺
見た目じゃわからんで、あなたの下の名前は
生徒🚺
昨日もな、私見てもうてんよ…ドスくんとデートしてるトコ
え、ちょっとまって…
昨日、ドスくん、デート…?
見た?見たって…え?
いや、まさか
…え?
生徒🚺
駅前に新しく出来た喫茶店、気になってたから行ってみよ〜と思って
生徒🚺
そしたらドスくんとあなたの下の名前が一緒に入って来て、なんでこの2人が一緒におんねん。って思いながら、その2人監視してたら、仲良く喋り始めて
生徒🚺
挙句の果てにはふたりでスイーツ分け合いっこ?ふざけすぎやない?
生徒🚺
私びっくりしすぎて皿落としてもうたし…
生徒🚺
え、それはやばい…
生徒🚺
それだけちゃうんやで
生徒🚺
今日の朝もドスくんと一緒に行っててんけど、カバンに新しいチャームが付いてたから「どうしたん?それ」って聞いたんよ
生徒🚺
なんて答えたと思う?「あぁ、これですか。あなたの下の名前さんから貰ったんです」だってさ
生徒🚺
うわぁ…やばすぎ
生徒🚺
人のモノにちょっかい出しすぎじゃない?
生徒🚺
せやろ?私もびっくりしたわ
生徒🚺
あなたの名字さんは知らないの?フョードルくんと光花が付き合ってる事
生徒🚺
女子みんな知ってると思うんやけど、別に隠してへんし
生徒🚺
あ、でも…あの子ってあんまり話す友達居ないし、情報とか回ってないんじゃない?
生徒🚺
めっちゃありそ〜w
生徒🚺
うわぁ、かわいそw
あなた
私は頭を抱えてその場に座り込むしか出来なかった。
誰が話してるのか分からないけど、1人は明確。気づきたくなかった。知りたくなかった。
裏であんな事が言われてたなんて。




友達も居ない私に情報が回ってくるはずも無い。自分がしてしまったことが深く刺さる。


痛い。しんどい。あぁもう泣きたい、死にたい、消えたい、帰りたい。
いろんな感情がぐちゃぐちゃになって吐きそう。あんなに浮かれてた自分を殺したくなる。


友達だと思ってた人に裏切られてしまった、正確には自分が裏切ったんだけど。



知らなかった、フョードル君と光花が付き合ってるなんて、フョードル君も教えてくれなかった。




空気を読まずにチャイムが鳴る。
あなた
…はぁ
仕方ない、授業は受けなきゃ…




女子トイレから聞こえてくる笑い声が聞きたくなくて必死に耳を塞ぎ、逃げるように走り去った。

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