日曜日だから…と昨日は夜ふかししすぎて
案の定、フョードル君との予定に遅れそうになる。絶対に送れないように、とタイマーを何個もかけた意味が無くなってしまった。
身だしなみを整え、近くにあった帽子とカバンを持って急いで駅へ向かう。
走ってきたせいで乱れた髪の毛をそっと耳にかけてくれた。
そう、今から行くのはあのメロンフェアをやっているお店。『14、補習授業』にて1人では行けないと思い諦めかけていた時、フョードル君が誘ってくれた。
最近は色々と考え事が多くて寝れない、とは言えないな…
まぁ、授業の内容は聞いてないのがバレなきゃいいか。
駅近くの通りを歩いていくと見えてきたメロンフェアをしている綺麗なお店。
お店の前にある看板を見ると美味しそうなケーキなどの写真が沢山貼ってある。
「お互い様ですね」といい、フョードル君はクスッと笑う。
お店の扉をカランと開けるといい匂いがする。幸せ。
店員さんも綺麗な人が沢山。やっぱり私なんかが来ちゃ行けない空間だったなぁ…
フョードルくんの不思議な雰囲気がお店とマッチしてて、とても綺麗。
程よい音量のクラシックが流れ、所々からティーカップがカランと軽快な音を鳴らす。
お客さん達の笑い声が聞こえる…
ついぼーっとしてしまった。
ごめんなさい、不快だよね。
私なんかにじっと見つめられてたら…
無意識だった。
メニューをこちらに向けてくれる。でも私は前からずっと決めていたものがある…
そう言ってサラッと注文してくれた。
パッと思いついた言葉を発してみたら、言ってるうちに恥ずかしくなってきた。
フョードル君はクスッと笑って「ありがとうございます」と言った。
そうやって話をしているうちに、注文したプリンとタルトが届いた。
メニューで見たよりもキラキラして見えた。
またフョードル君はクスクスと笑う。今日は良く笑うんだな〜と思いながらまずはひとくち。
頭を縦に振り肯定する。フョードル君もプリンを口に入れる。
フョードル君の方へ皿を近づける。
フョードル君は少し寂しそうな顔をする。
悲しませる訳にはいかないので慌ててタルトに切り込みを入れる。
片方の横髪を耳にかけ、整ったフョードル君の顔が私の手に近づいてくる。
私の答えも聞かずにプリンをすくい、口を開けるよう圧をかけられる。
私なんかがフョードル君になんて抗えるはずがなく、
言われた通りに口を開けるとスプーンにのったプリンが口に入っていく。
ガシャーン
突然、どこからかお皿が落ちる音がした。
お客さんは結構若い人で私達と同じくらいだと思う。
少し背が高くて、可愛く髪を巻いていた。
そのお客さんはすぐにお会計をして店を出て行った。
フョードル君と一緒に、追加で2つも注文してしまった。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!