第26話

21、私には関係ない話だね
890
2025/12/04 12:12 更新
あっという間に放課後に。
昨日、中原さんに借りた服を返さないといけない。

そのまま家に行っても良いのかな。
連絡先は持ってないし、家に行っても中原さんがいるのかもわかんない…
でも家に行く以外の選択肢が見つからない。




ピンポーン
あなた
あなたの名字です、あ、あの…中原さんいますか〜
…って、ここは中原さんの家なんだって。ここにいる人全員中原さんだから…
あなた
あ、ち、中也さん…です!
中原中也
なんか用か?
あなた
うわぁ!
後ろから声をかけられ、反射で振り返ると中原さんがいた。
中原中也
あぁ、お前か
あなた
あ、これ…ありがとうございました
中原中也
ん、またいつでも来いよ
あなた
あ、はい…
中原中也
中原さんが黙っちゃったから「早く帰れ」の合図だと思い、頭を下げてそのまま帰ろうとした。
中原中也
待て
あなた
えっ
中原中也
お前、時間あるよな?
中原さんは私の肩に手を置き圧がある声で言う。


え?な、なななんですかねこれ。
まさか、何かやらかしたかな?
え?どう言う事?目が怖い。
私一体何されるの…
こ、ここは従順にしないと、殺される…!
あなた
あっは、はい!
中原中也
よし、渡したいもんあるから入れ
あなた
はい!
そう言って後ろも振り返らずに、勢いよく玄関へと一歩を踏み出した。すぐさま後ろでガチャンと扉が閉まり「はぁ…」とため息が聞こえた。
中原中也
お前、つけられてんのか?
あなた
つけ…え?
中原中也
気づかなかった俺も悪ぃな…
あなた
迷惑かけてすみません
中原中也
いいって
私なんかをつけ回したって何も無いのに…
いや、もしかしてつけられてるのは私じゃなくて中原さんじゃない?
か、勘違いしちゃった?
無理、恥ずかしい…
中原中也
ま、居なくなるまで休んでいけよ
あなた
は、はい。ありがとうございます
丸いローテーブルにぽつんとふたりで座る。どちらも話さないからなんとなく気まづい雰囲気が流れる。
絶えられなくなったのでカバンを開けて何かないか探す。

宿題を見つけた。


あれ、同じ冊子が2つも入ってる。裏返して名前を見る。
あなた
フョードル・ドストエフスキー…
中原中也
ん?
あなた
あ、いや何も…
な、なんでフョードルくんの宿題が私の鞄に!?
重なってたとか、間違えて配られた?
それじゃあフョードルくんは宿題できないんじゃ…
あなた
す、すごい…
宿題範囲をペラペラとめくると丁寧な字で回答が書かれている。丸つけまで終わっていて全てに赤い丸が付いていた。
中原中也
なんだ?宿題やんのか?
あなた
あ、うん。やろうと思って…
中原中也
範囲は俺らとそんな変わんねーんだな
あなた
中原さんもこの範囲してるんですか?
中原中也
この前終わった所だな
あなた
早いんですね
そう言ってペンを持って宿題と向き合う。が、何も分からない。今日の授業中ではわかってたのに…
中原中也
ん?止まってんじゃねーか
あなた
中原中也
わかんねぇのかよ
あなた
え?あ、あぁ…そ、そんなことは…
中原中也
じゃあこれ解いてみろよ
あなた
え、あー、それは少し難しい問題だからやらないで良いって…
中原中也
いや、これ超基本だぞ?
あなた
あっ
中原中也
わからねーんだろうが
中原中也
大人しく教えて貰っとけっての
あなた
うぅ…
中原さんに馬鹿なのバレたくなかったなぁ…


中原さんと教えて貰いながら頑張った宿題が終わった頃にはもう、外には誰も居なくなっていた。
中原中也
もういいんじゃねーかな…
あなた
ありがとうございました
中原中也
気をつけて帰れよ
あなた
はい、お邪魔しました
その日は何事もなく家に帰れた。

やっぱり中原さんの事をつけてたんだ。勘違いしなくて良かった〜。






















久しぶりの更新なのに短くてすみません💦
お詫びといってはなんですが次回予告ドスくんとデートです

プリ小説オーディオドラマ