第3話

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2025/09/18 08:26 更新






















   新学期初日の放課後。



   教室はざわつきながらも、
   どこか落ち着いた空気が漂っていた。














  竜大 「 なあ、碧空、
       今年もみんなで文化祭出るんだろ? 」






   隣に座るお調子者の竜大が、


   何かを企んでいるかのように

   にやっと笑いかける。







  碧空 「 ...まぁな 」




   俺は、照れ隠しに肩を竦めた。













  真虎 「 よかった、だってそらがいないと
       俺ら、まとまんねぇし 」



   クールな真虎が、少しだけ笑った。









  晃大 「 ほんとにね笑
       去年どれだけ大変だったことか 」


  碧空 「 いやそれはごめんじゃん笑 」



  隼麻 「 何で休んだんだよ〜 」



  碧空 「 ......まぁ、いろいろ?笑 」



  竜大 「 女でも作ってたりして笑 」



  碧空 「 、......... 」



  星那 「 え図星、!? 」



  碧空 「 違うから、笑笑 」









   去年の文化祭。




   俺は、参加しなかった。







   みんなで有志団体でダンスしよう、って




   星那の提案で練習してた。
























   ......... でも、








   俺は、...俺だけは、















   直前で参加を辞めた。






















   ......文化祭当日。




   体育館のライトの下、


   息を合わせて踊る仲間たち。






   その横で、俺は舞台袖から必死に笑おうとしたけど


   目の奥が熱くなった。








   出られなかったのは、あの日の朝に足をひねったから。




   たったそれだけの理由なのに、


   やけに取り返しのつかないことをした気がした。






  「 …泣いてる? 」



   舞台袖にしゃがみ込んだ俺の肩に、
   そっと手が置かれた。





   振り向くと、あなたが困ったように笑っていた。



  「来年は一緒に出ようね」







   その約束は、今も胸の奥でくすぶっている。


























   ────────







   そんなことを考えていたら、



   自然と俺の目線はあなたに向いていた。








   彼女はノートに何かを書きながら、

   時折クラスメイトと話して笑っている。







   その笑顔は、いつも俺の胸をぎゅっと締め付ける。




















  竜大 「 なあ、また今年も
       あいつと仲良くすんのか? 」







   竜大が、俺にそう耳打ちしてきた。












  碧空 「 ......ああ 」






   俺は小さく頷く。


















  真虎 「 なんちゃん、
       まだ言えてへんの? 」




   真虎が、呟いたように言った。






  碧空 「 言えるわけないよ、 」



  真虎 「 まあ、隼麻がいるもんね笑 」



  碧空 「 どうせ俺、隼麻に勝てないから 」



  真虎 「 そんなんまだ分からへんで? 」



     「 いつか、
       なんちゃんに振り向くかもやし 」



  碧空 「 でも可能性は低いし... 」



  真虎 「 まあな。 」







  真虎 「 でもさ、
       いつかは決着つけないと、辛くなるで 」






   教室の窓からは、


   春の柔らかな光が差し込んでいる。







   その光の中で、俺の心は今日も揺れていた。

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