第9話

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1,222
2024/09/28 15:26 更新
🐿️









…一晩寝ても、全部夢だったとか

そういう都合の良いことは大抵叶わないということは、もう分かっている。



朝食を用意していると、背中に重くのしかかってくるスキズ内1番背の高い奴。


あんなことがあったのに、なんでそんないつも通りにくっついてくるんだよ


ていうか、いつもより…近い、重い


俺はスキンシップは好きだけど、身の危険を感じる相手は別だから。

もうメンバー全員だけどな!!!



はぁ…、とため息をこぼしながら、貰ったコーヒーマシンで淹れたコーヒーを飲む。

これから仕事だと言うヒョンジニの分まで淹れてあげていた俺はどんだけ優しいのだろう…


hn
hn
…ねぇ


一言言ってやろうと思って、

…いや、ただ沈黙がやけに気まずくて


俺の方から口を開いた。
hj
hj
ん?


なんとも無いような顔しやがって。

むかつく。

俺はこんなに思い悩んでるのに…。


見るからにパボそうな表情でこっちに向いたヒョンジニに、心の中で怒りをぶつけた。

hn
hn
いや…
hn
hn
お、美味しい?
hj
hj
んー、最高だよ
hj
hj
…ハニが淹れてくれたから美味しい
hn
hn
っ…!?


しっかり目を合わされて、にへらと笑いながらそう言ってのけるヒョンジニに

少し…心臓が誤作動を起こしたみたいだ。


ていうか、誰でもこんなこと言われたらどきっとするだろ。

あー、あれだよ!

幽霊とかそっち系の、どき。



なんて、誰に聞かれるわけでもないのに自分自身に言い訳をしていたら、スケジュール終わりのスンミニが来た。




sm
sm
あれ、ハニコーヒー飲んでるの?
hn
hn
見ればわかるだろ
hj
hj
ハニが淹れたコーヒーだよ


やけに「ハニが」を強調していたのは気のせいなのか、それを聞いてむっとした顔をするスンミニは気のせいなのか


俺は昨日のイエニとヒョンジニの暴露のせいでこういうちっちゃなことも気になるようになってしまった。




sm
sm
ふーん…、ひとくちもらいっ
hj
hj
あっ…おい、ちょっ!

hn
hn
わぁ…



こ、ここ、これは完全に惚れているやつ!!


スンミニはヒョンジニにじゃなくて俺に妬いたんだ!

他のやつが淹れたコーヒーなんて飲むなよってやつ…?




なんてまたありもしない妄想に浸る。



HAN's Deluluハンの妄想……




hj
hj
『ハニっ、コーヒーおいし…』
sm
sm
『おい…ヒョンジナ、お前、』
hj
hj
『え?なにスンミナ〜』
sm
sm
『……僕以外の奴のコーヒーで、そんなに喜ぶんだ?』
hj
hj
『…へ?』
sm
sm
『ハニにも誰にでもしっぽ振って…、許されると思ってんの?』
hj
hj
『えっ、ぁ、スンミ…っ』
sm
sm
『今夜…お仕置き、ね。』










sm
sm
…ナ、…ヤー、ハナっ!
hn
hn
わ、あぁっ、!


ぽけーっと完全に妄想世界に入り込んでいた俺は、その妄想していた人がとんでもなく大きな声で俺の名前を呼ぶもんだから驚いた。


そう、それはそれは驚いて…

俺は、手に持っていたもう冷めたコーヒーの入ったカップをひっくり返して服にぶちまけてしまった。


hj
hj
あ…大丈夫?
hn
hn
大丈夫じゃない…、最悪だっ、!!
hn
hn
ぁぁ、これ結構気に入ってたのに…
sm
sm
もー、ぼーっとしてるから
hn
hn
ぅ、だって…

だって、君たちが妄想のネタを提供してくるから。

とは言えず

お気に入りの使い古した部屋着のTシャツを脱ぐ。
hn
hn
うぅ…、服の中まで濡れて気持ち悪い…

タオルタオル、と、Tシャツはとりあえず放っておいてしっとり湿った腹部を拭くためのタオルを取りに行く。


正確には、取りに行こうとした。

sm
sm
拭くより、もうシャワー浴びた方が良いんじゃない?
hn
hn
え?…まあ、たしかに。


俺はチャニヒョンを彷彿とさせるような姿上裸でタオルを求めていた右手を宙で迷わせる。


するとヒョンジニが手を伸ばしてきた。

hj
hj
ていうか…またちょっと肉ついたんじゃない?
hn
hn
え、やっぱ太ったかな?

なんて最近サボっていた運動のことを思い出しながらちらりと腹を見る。


すると、ヒョンジニの伸びた手がゆるりと下腹部を撫でた。

hn
hn
ん、っ/
sm
sm
…ぇ
hn
hn
ぁっ、……


しまった、しまったしまったしまった

やらかしたやらかした


変な声出た!!!!!!!


最悪だ

ヒョンジニが変なふうに俺の腹なんか触るから!!

昨日のことがフラッシュバックして…って

妄想で忘れかけてたのに……


俺はこの場を切り抜ける方法を考えて、なんでもないフリをしようと思ったけど

咄嗟に口を押さえてしまった手のせいでそれは叶わなかった。



sm
sm
ヒョンジナ、ハニに何したの…
hj
hj
…昨日、ちょっとねㅎ

sm
sm
チッ





俺がどうしようと頭をフル回転させている時に、スンミニが口を開いた。

sm
sm
早くシャワー。風邪引くよ
hn
hn
えっ、あ、あぁ、うん


普段と変わらないスンミニの様子に、気にされてないとわかって安心した。


シャワーを浴びないと、とタオルを手に取り、シャワールームに向かう。


そして、スンミニが…


ついてくる、?

hn
hn
ん?なんかあった?


何か俺に用でもあるのか、振り返ってスンミニに話しかけると

スンミニは、なんでもないような顔をして言った。


sm
sm
え?シャワー、浴びるの手伝うだけだけど。

hn
hn
え?


どういう意味?

俺の脳はもうこんがらがって正常に機能しなくなってきた。

その場で固まっていると、ヒョンジニがやってきた。

hj
hj
俺がする
sm
sm
…ヒョンジニはこれから仕事でしょ?
hj
hj
仕事、断る!
sm
sm
無理でしょ…、諦めて早く支度しな
sm
sm
ハニは任せて♡
hn
hn
ぇ…



このとき、俺は

スンミニの語尾にハートがついてる!

きっとヒョンジニのことが好きだからだ!

なんて現実逃避なことをうっすら考えていた。


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