出会った頃、セオドアは似たやつがいるなと思った。
お互いにお互いを見たあと、2人はハイタッチをした。
俺たちは同士なのだと、お互いの背後にいる人間たちを見て確信する。
そして時は過ぎ、セオドア、マナはいつの間にか最高学年になっていた。
座学を受けながら、2人は小声で話す。
セオドアはペンを止めない。対するマナはペンを器用に回していた。羽根ペンでその技ができることに驚きだが、セオドアはと言うとそれに気がついていないし、もっとも、6年も友達をやっているのだから今更気にすることでもない。
ここに、誰も突っ込むものがいないのであえて言おう。
『まだ一年、逃げ回る期間があるのに何終わった気になっているのだ』
と。
だがもちろん、ふたりはそのことに気が付かない。
このまま、平穏が続きますように。
そして出来れば追いかけられることがありませんように。
心の根底にある願いはこんなものだろうか。
ふたりはこのまま雑談を続ける。
のちに、先生に怒られるのは言うまでもない。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。