第2話

イケメン達の逃亡劇
1
2026/03/11 02:31 更新
出会った頃、セオドアは似たやつがいるなと思った。
セオドア・サッチ
セオドア・サッチ
あんた、なんでそんなとこにいんの?
藍野 真名
藍野 真名
そっちこそ、なんで木の影に隠れてんの?
お互いにお互いを見たあと、2人はハイタッチをした。
俺たちは同士なのだと、お互いの背後にいる人間たちを見て確信する。








そして時は過ぎ、セオドア、マナはいつの間にか最高学年になっていた。
セオドア・サッチ
セオドア・サッチ
時が過ぎるのは早いなって…
藍野 真名
藍野 真名
なに感傷に浸ってんだよ、まだ入学式が終わって少しも経ってないぜ?
座学を受けながら、2人は小声で話す。
セオドア・サッチ
セオドア・サッチ
俺たちも追いかけられて6年目になる訳じゃん
藍野 真名
藍野 真名
そうだな、学年が上がる事に人数増えてくしな
セオドアはペンを止めない。対するマナはペンを器用に回していた。羽根ペンでその技ができることに驚きだが、セオドアはと言うとそれに気がついていないし、もっとも、6年も友達をやっているのだから今更気にすることでもない。
セオドア・サッチ
セオドア・サッチ
よく逃げ切ったよ、俺ら
藍野 真名
藍野 真名
それな
ここに、誰も突っ込むものがいないのであえて言おう。
『まだ一年、逃げ回る期間があるのに何終わった気になっているのだ』
と。
だがもちろん、ふたりはそのことに気が付かない。
このまま、平穏が続きますように。
そして出来れば追いかけられることがありませんように。

心の根底にある願いはこんなものだろうか。
ふたりはこのまま雑談を続ける。
のちに、先生に怒られるのは言うまでもない。

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