第3話

Rainy day.〚赤黄〛
146
2023/06/24 18:55
雨だ、
梅雨だからか。

お気に入りの傘を
家に置いてきた。
今日は濡れて帰るしかない、
買うのも有りかとは思ったけど
ほんの少しくらいなら
別に濡れても構わない。

事務所を出て外の様子に視界を細め
小さく溜息を吐いてから飛び出そうと足を
一歩踏み出す手前、グイッと後ろへ
引っ張られ、慌てて視界を見開いた。

「濡れるで」

『わかってるわ、そのくらい』

「傘は…?」

『家に置いてきた、』

「ほんまアホやな……」

大きな傘を広げ、左端へ寄ると
空いた空間を顎先で促した。

『なんで、大の大人2人が
相合傘せんとあかんねん……』

「濡れて風邪ひかれても困るし、」

「そろそろツアーも始まるし…」

ほんまは、一緒に入りたいくせに、、

『……』

無言で相手の隣に立つと
嬉しそうに笑みを浮かべる様子に
グッと胸を鷲掴みされた気分になった。

「淳太、」

『なに?』

「……おれのこと、すき?」

『さぁね、』

「はぐらかすの、ほんとずるいって」




好きに決まってるやん、そんなの。



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お久しぶりです、
ほんまにもう何十ヶ月振りの更新( ˙ᒡ̱˙ )

しげじゅんて
尊いですよね……ほんと。

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