ここからは、私がどれだけ耐えられるかだ。
でも、やっぱりキツイもんはキツイ。
相手も大分の手練。相手が強ければ強いほど、比例するように私の力の限界も狭まってしまう。
停止しているとはいえ、抵抗しているのが分かる。
私がかけた個性なのだ。体に響くように、彼らの意思が伝わる。
その時だ。
ピキッ…
ゴォォォォッッ!!!
瓦礫の隙から出てきた緑谷くんと飯田くんと切島くん。
どうやら、轟くんと八百万さんは別で逃げるようだ。
なら、私は二人についで行けということなんだろう。
そうでなければ、あれほど目立つ方法で飛び出すなんて事緑谷くんはしない。
私の個性が持つことを信じてくれたんだ。
ボォォォッンッ!!
もうすぐプロヒーローが来る。
戦いの邪魔にならない様に、早く逃げないと…!!
八百万Side
流石です狗巻さん!
緑谷さんの言う通り、ちゃんと分かってくださいました…!
緑谷さん達も上手くいったようです。
後は、私達が逃げるだけですわ…!!
私達がどこにいるか分かる様、出来るだけ声を抑えながらも狗巻さんを呼んだ。
…ですが目にしたのは、予想外の光景だった。
狗巻さんが、ヴィラン連合のメンバーであるであろう方の足にある傷を…治していた。
狗巻さん、貴方が優しい方だとは知っています。
けれど…だからといって先程の行為は、私も見過ごせません。
あなたの下の名前Side
声がした方を見ると、ヒミコちゃんが足を押さえてうずくまっている。
他のメンバーは、緑谷くん達を追おうとしているからこちらを気にしていないようだ。
咄嗟に動いた。動いてしまった。
スゥ……
私はヒミコちゃんの傷を、ヴィランの傷を、
自分の意思で治してしまった。
一瞬、思ったんだ。
ああ…このままだと、ヒミコちゃんは捕まってしまうかもしれない。
こんなあっさりと、歯切れの悪いまま捕まって欲しくない。
ダッ…
あの後すぐにプロヒーローが来た。
やはりあのままだと、ヒミコちゃんは捕まっていたかもしれない。
あの光景を、誰かに見られていたなんて。
そんな事を知る由も、考える暇もなかった。
NEXTSTORY!!!!!











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。