第10話

7
128
2025/10/18 00:23 更新
4位決定戦…… ゴブタ vs シオン


開始である。
ゴブタは最初から"魔狼合一ヘンシン"を行っている。
先程よりも上手に使いこなしているようだ。
チラッ、チラッとミリムの方を気にしつつ、全力で殴り合いを行っている。
シオンは、そんな隙だらけのゴブタを眺めつつ、ご丁寧に付き合うつもりのようだった。
というか、30分持たせるつもりなのだろう。
一撃威力の強めのパンチを打ち込んだら、回復するのを待つ。その繰り返し。
既にゴブタは涙目だ。なのに、
ミリム
ミリム
凄いぞ、ゴブタ! まるで効かないとばかりに、余裕の表情だぞ!
と実況を行うミリム。
その目が雄弁に物語っている。ギブアップなど、許さん! と。
ゴブタ、哀れ。
この30分、死への道のりのように感じられたであろう、ゴブタにとっての長き拷問しれんの時間。
だが、ミリムが隣で監視している以上、逃げる事は許されていなかった。
格好良く、ミリムの歓心を引くような"変身"などして魅せたのが、ゴブタの失敗である。
けどまあ、この30分でゴブタの動きは格段に良くなった。
実戦に勝る修行は無いと言うけど、まさしくその通りだろう。
最後の数分は、ゴブタもランガのスピードに慣れたのか、何度か回避に成功しているようだし。
やはり、何の感の言って、ゴブタは天才なのだ。
それでも、流石に勝つのは無理だった。


30分経過した時、そこに立っていたのはシオンだけである。
『シオン(選手)の勝利だ(です)!!』



ミリムとソーカが、同時にシオンの勝利を宣言した。
第1回目テンペスト武闘大会、4位の選手は、シオンに決定であった。
ゴブタも頑張った。
ここまで残れただけでも大したものだ。
今日は、シオンとゴブタを労ってやろう、そう思ったのだった。
さて、本日の試合だが。

ベニマルは対戦相手に恵まれていると言える。
ソウエイとは良い勝負を行っているけど、
その他の試合は格下のゴズールにゴブタとは不戦勝のようなものであった。

対するディアブロは、三名とも強者。
元魔王のカリオンに、俺がスカウトしたヴェレッド。
そして最後はシオンである。
全員、魔王級の実力者であり、その尽くを捻じ伏せている訳だ。

その点ヴェレッドはアルノーとは戦ったが、余裕で勝った。
で、ディアブロとの戦いは正直に言うとヤバかった。
魔素の消費量は断トツでヴェレッドだろう。
だが、魔素量がどのくらいあるのかが不明。
ラファエルさん分かったりする?

《告。先日試しましたが、鑑定が妨害されました。》

妨害⁉そんなのあるの⁉
ヴェレッド、魔王になってもいいんじゃないか。

もし、今日の試合でディアブロがベニマルに勝利したならば、文句無くテンペスト最強と言う事になる。
ヴェレッドは2人の強者を相手にどう戦うのだろうか。
今日の実況はソーカが1人で行う。ミリムはゴブタを連れて去って行った。
どうやら、今日一日で鍛えなおすとか言っていたので、決勝戦には興味が無いのだろう。
ゴブタにとって良い事か悪い事かは分からないけど、
ミリムに直々に鍛えて貰える事など滅多に無いだろうし、精々頑張って貰いたい。
カリオンさんも、同時に修行させるようだし、良い友達になれたらいいのだけども。
まあ、ゴブタの無事を祈りつつ、試合を見る事にしよう。
ソーカ
それでは最終試合! 決勝戦、始め!!
決勝戦…… ベニマル vs ディアブロvsヴェレッド

ソーカの掛け声で、試合が始まった。
主
1360文字。
主
短めだね。次回は全部戦い!お楽しみに!

プリ小説オーディオドラマ