この地は醜悪の一言に尽きる。
冤罪で人が捕えられ、不当に処刑されるというのに、
上の者は人殺しをしようとも、隠蔽されてしまう。
コンコン被害者は後を絶たない。
だが、私だけでは声を上げられない───────
ドンドンドンドンドコドン‼︎ああ、そうだ、任せていたんだった。
ガコッ…ガコンガコン…
ガチャ…
ドアを買い替えたのは…金銭的に痛手だったな…
ロキは私の机の上に置かれた書類に目をつけた。
私が今まで見ていたのは、行方不明者のリスト。
そして、独自で入手した、根拠となりうるもの。
まずい、虫だけはどうしても嫌だ。
背中にいるらしい虫を取ろうと格闘していると、
なんて、傍観して助けようとしないロキ。
対虫の魔具を取りに行く為、背を向けて棚へ向かう…
振り向くと、ロキがニコニコして報告してきた。
私はロキを扉の前で見送った。
机の方に戻ると、
卓上の物の位置が、少しだけ変わっていて…
魔法薬学の教室にて───────
元気よくそう言った後、教室の奥に消えていった。
自習かなー…偉いな。
さて、掃除終わったし、職員室に戻らないと…
職員室にて───────
そして、今アタシは魔法薬学の材料の在庫状況を…
紙に書き写してるところ。
地味に面倒なんだよね、この仕事…
い、いつの間に…
驚くアタシを気にせず、シグルさんは紙を覗き見る。
言われてみれば、そうかもしれない。
授業では高学年しか使わないはずだから、
減りはそこまで激しくならないと思うし…
高学年のテスト用に作ってもらう、
手間のかかる、導きの星水というポーション。
自分が強く求める答えを教えてくれるものだけど、
効果時間が短い影響で、答えはひとつしか知れない。
自身の理解力に合う答えが来るとはかぎらない。
あとクソまずい。
そんなこともあって、需要も低い代物…















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。