第5話

Valentine's-Day【不二】
392
2022/02/13 15:00


裕太さんにたまたま会った時
不二先輩の好きな食べ物が林檎って聞いて
私はりんごジャムを少し使ったチョコを
渡そうって決めた…

大好きな不二先輩に
気持ちを伝えるために…


そう意気込んで友達の優花にも
手伝ってもらいながら一生懸命作って
2月14日の朝、ラッピングしたチョコを持って
学校へ向かった





そこまでは………よかったの









『Valentine's-Day』



















望月 優花
望月 優花
あ…またもらってる
不二先輩すごいなー…
あなた
言わないでよー…
望月 優花
望月 優花
いやでもほんと朝から
ずーっとだよ?
中休み、昼休み…これタイミングなくない?
あなた
ない……




そう、あの不二先輩だ
他にも渡して気持ちを伝えたい子はたくさんいる…

わかってはいたけど…ハードル高いなぁ…




望月 優花
望月 優花
今日部活終わるまでに渡せればいいけど…
あなた
頑張る…!





とは言ったものの
結局渡すタイミングがなくて部活終わっちゃった…



どうしよう…



あなた
(もう不二先輩帰っちゃっただろうなぁ…)


今日気持ちを伝えたいって
そう思ってたのに…




片付けを終えて帰ろうとした時
部室のドアが開いた










不二周助
不二周助
あれ?あなたの名字さん?
まだいたんだね
あなた
え!?あ……不二先輩…
片付けを…
不二周助
不二周助
あぁ、今日あなたの名字さんが
当番だったんだね…ご苦労様
あなた
あ……いえ……



まさか不二先輩が来るなんて……!
心の準備できてないっ……!



あなた
あ、あの!不二先輩はなんで……
不二周助
不二周助
僕?忘れ物しちゃってね
ほら、これ


不二先輩は
自分のロッカーからグリップテープを取って
テニスバックの中へ入れると
私が手に持っている紙袋に気づいたみたいで…



不二周助
不二周助
あれ?誰かに渡すの?
まだ向こうにいるから呼んでこようか?



不二先輩は他の誰かに
チョコを渡すと思って言ってるみたい







チャンスは今しかない…





言え





言うのよっ……!




あなた
ち、違うんですっ…!
不二周助
不二周助
え……?
あなた
私…入学した時からずっと
不二先輩が好き……で…
でも今日タイミングがなくて…
不二周助
不二周助
……
あなた
これ…林檎ジャム使ったチョコです…



紙袋からラッピングしたチョコを出して
震える手で不二先輩に渡した





不二先輩はじっとその手渡されたチョコを見てる





そりゃあ…後輩からなんて…無理だって
迷惑だってわかって…





不二周助
不二周助
僕のこと、好きなの?
あなた
え……?
不二周助
不二周助
開けていい?
あなた
はい……

ドキドキがうるさい

心臓が痛い



不二先輩はリボンを解いて
開けて一つ食べてくれた



不二周助
不二周助
ん…美味しい
ありがとう、嬉しいよ
あなた
あ、あの…


返事が怖くてギュッと
思わず目をつぶっていると
髪に触れられた感触が…



恐る恐る目を開けると
すぐ近くに不二先輩がいて
私の髪にはラッピングに使ったリボンが
結ばれている…


不二先輩はそのリボンの端を持って
自分の口元へ持っていき
じっと私を見つめてる



あなた
っ……!
不二周助
不二周助
離してあげられないけど……いい?
あなた
え…
不二周助
不二周助
僕も君が好き
離してあげられなくなるけど
それでもいいかな…?
あなた
ふ、不二先輩っ……
不二周助
不二周助
ふふ、なーんてね
ありがとう、本当に嬉しいよ
僕も君が好きだよ
また来年もくれるかな?
あなた
はいっ……!





HappyValentine





Syusuke Fuji










・‥…━━━☞・‥…━━━☞・‥…━━━☞・‥…

あとがきっ!


バレンタインデー夢 青学は不二先輩から!
ぶっちぎり1位でした、さすがです笑

どうしてもリボンを使いたくて
こんな感じの夢にしてみましたー!
ちょっと長くなってしまいましたが…( ´˙꒳˙ )

アンケートご協力ありがとうございました!

楽しんでいただけたら幸いです♡

HappyValentine♡



ちろる

プリ小説オーディオドラマ