「おい、おい。もうそろそろ起きろ。朝ご飯のハムエッグのハムが固くなるぞー」
そういいながらパパにおこされた。
「さむいー」
「布団から出て朝ごはん食べれば暖かくなる」
「ならないー」
「なる!ほら、起きろ」
パパはこっちのはなしをきかないで、かけふとんをとった。
すぐにあしさきがつめたくなるのがわかる。
「サンタさんがプレゼント持ってきてくれたのに、起きないってことは要らないんだなー?パパが貰っちゃうぞ」
「だめ!プレゼントはゆうの!」
「英語かー?youはあなたって意味だから、パパのものか」
「ちーがーう!ゆうの!」
「分かってるよ。サンタさんは優斗にくれたんだもんな。ほら、陸斗はもう起きてるぞ。一緒にプレゼントあけておいで」
せなかをパパにポンとたたかれて、ごはんをたべるつくえのほうにいった。
りくはもうプレゼントをあげていて、よこからみると、ぬりえのほんとイロえんぴつをもらっていた。
りくとはほんとうにおえかきがすきだなぁとおもいながら、じぶんのプレゼントをさがしていると、パパがわたしてくれた。
「ほら、これが優斗のプレゼントだ」
パパにてつだってもらいながらプレゼントをあけると、ふたつのクルマのおもちゃがはいっていた。
あかとあおのクルマですごくかっこいい。
「2人とも、欲しいもの貰えたか?」
「うん!みて!かっこいいでしょ!」
「お、よかったなぁ優斗。かっこいい車、2台も貰ったのか」
コロコロクルマを走らせてみると、とってもはやくすすんでいく。
これでりくとあそぼう。
「ッ……。……ぅぇ…ぅ…」
りくをみたら、ないてた。
なんで?
だって、りく、おえかきしたいってずっといってたじゃん。
おえかきできるじゃん。
「陸斗、どうした?欲しいものじゃなかったか?サンタさん間違えておいて行っちゃったか?」
パパがあわててりくのほうにあるいていって、あたまをなでてる。
でも、りくはくびをブンブンよこにふる。
いたくない?
「どうした陸斗。塗り絵がもらえたんだからいいじゃないか」
「…ま……は…ぅ…?」
「うん?」
「ま、ママは…?ぅ……ぅ…」
りくがちいちゃいこえでいった。
そういえば、ママがいない。
ママがいないのはいつもだけど、まえにママとおはなししたとき、プレゼントもらえるときはいっしょにいるっていってたのに。
いつもみたいに、きょうもママがいない。
「……………」
「ママいないやぁー!」
「ママはお仕事になっちゃったんだよぉ。どうどう。ママも行きたくないって言ってたよ。ほら、陸斗。泣かないで〜。お兄ちゃんも泣いてないでしょー?」
「うあぁぁぁぁ」
ママがいなくて、ないてるりく。
ぼくがないてないからないてほしくないパパ。
……ぼくもママがいてほしかったな。
ぼくもないたら、パパは、たいへんだし、ママも、たいへん…?












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。