~ すにょん ~
あの事故から、一週間後
どれだけ頼んでも、
社長は だめ の一点張りで
理由も教えてくれず、
あなたの葬式に、参加できなかった、、
最後くらい、
ちゃんと、見送ってやりたかったのに、、
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あなたの葬式に参加出来ず、1ヶ月がたった
今まで、宿舎に帰って、
自分の部屋に入ると、あなたを思い出しそうで、
あなたがまだ生きている気がしそうで
怖かったから、なかなか戻れなかった
でも、このままホテル泊まりじゃ、
じゅなも、すんぐぁなも、もっと心配するだろうから、、、
久しぶりに宿舎へ帰ると、
メンバーはいつも通りに接してくれた
もちろん、まだ、あの最後のライブで
あなたのことを信じなかったメンバーとは
前のようには話せてない、
まだ、1ヶ月しか経ってないのに、
随分懐かしく感じる階段をのぼり
扉の前まで行く
不安と、恐怖でうるさくなった心臓を抑え、
落ち着かせながら
ゆっくり、部屋の扉を開いた
この部屋の匂いも、
棚に飾ってある、2人で撮った写真も
あなたが俺のセンイルの時にくれたプレゼントも、
部屋の壁の色も、
今じゃ、ひとつしか使わない、、二段ベットも、
部屋にあるもの全てが、あなたを連想させてしまう。
部屋の隅に行って、
どれだけあなたの名前を呼んでも、
どれだけ、あなたに問いかけても、
もう、答えてくれるあなたはいないんだ、
" 君は戻ってこないのかな、、、 "
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明日のコンクールで、部活仮引退になります。
めっちゃ嫌なこととかもあったけど、
3年間早かったなぁ。
やってて良かった!!!!!!
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第 1 章 完 結
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!