第22話

最終日 終焉
212
2026/01/23 11:00 更新
O.Emu side
A.Mizuki
……杏が襲撃されました
K.Nene
で、誰を処刑するの?
A.Mizuki
今日は……草薙さんを吊ります
O.Emu
……寧々ちゃん?
A.Mizuki
うん
O.Emu
……そっか
予想は、ついてた。
寧々ちゃんが人狼なんだろうなっていうのは、わかってた。
最初から、ずっと。
類くんも。

2人とも、役職を聞いた時の反応がおかしかったから、そうなのかなとは思っていた。
なんだか、いつもと違う気がしていた。
なんとなく、わかってしまっていた。

司くんもそう。
寧々ちゃんとも類くんとも違う、なにか。
司くんが妖狐だってことも、予想はついてた。

3人の笑顔が、朝比奈センパイみたいな、嘘の笑顔に見えてしかたがなかった。

でも、言えなかった。
あくまであたしの予想に過ぎないし、なんとなく察することしかできなかったから。
T.Saki
アタシはしほちゃんに入れるけどね
A.Mizuki
……それ、日野森さんは人狼じゃないって言ってるのと同じだけど?
T.Saki
まぁね〜
あたしから見たら、寧々ちゃんしかいない。
だって、今までの言動を見る限り、志歩ちゃんはどう足掻いても市民陣営だ。

そんなの、わかってる。
H.Shiho
…………咲希
T.Saki
なぁに?
H.Shiho
さようなら
T.Saki
うん。さよなら〜
重く覚悟の乗った志歩ちゃんに反して、咲希ちゃんの返答は軽いものだった。
笑顔で、手まで振ってる。

……あぁ、この咲希ちゃんの笑顔は本物だ。

やっぱり、狂信者なんだ狂ってるんだ
A.Mizuki
GM、もう投票時間にしてくれない?
GM
『みなさん同意の上で……ですか?』
T.Saki
アタシはどっちでもいいよ
H.Shiho
……まぁ、話すこともないし
K.Nene
いいよ別に、それで
O.Emu
……あたしも
あたしが最後に同意してすぐ、「投票時間になりました。投票してください」という音声アナウンスが流れた。

寧々ちゃんに、投票する。
GM
『全員の投票が終了しました。投票結果を発表します』
GM
『日野森志歩 2票』
GM
『草薙寧々 3票』
GM
『よって、草薙寧々様が処刑されます』
真顔を貫いている寧々ちゃんは、微動だにしない。


そのまま電流を流されて、亡くなってしまった。
GM
『この瞬間、人狼がいなくなりました。よって、市民陣営の勝利です』
そうアナウンスされると同時に、咲希ちゃんにも電流が流れる。
T.Saki
あはは……おめでとう
そう言い残して、動かなくなってしまった。

……終わったんだ。
これで、全部。
A.Mizuki
……終わった?
O.Emu
……うん
H.Shiho
……全部、終わったね
これ以上誰も死ななくて済むという事実に安堵する。
みんなの顔を見て、あまりにも酷く疲れた顔をしていることに気づく。
誰からともなく、「お疲れ様」と声を掛け合う。
A.Mizuki
貴重品、どこにあるのかな
H.Shiho
まぁ……自室、とか?
O.Emu
見に行ってみよっか
自室を見に行ってみると、案の定と言うべきか、そこにはあたしのスマホとお財布があった。
それと、一通の封筒がある。

封筒には、「Congratulations ! 」と書かれていた。
O.Emu
Congratulationsコングラチュレーション……おめでとう……
努力が実ったことを褒め称え、祝福するニュアンスを持つ単語だ。

……そんなことを祝われても、嬉しくなんてない。

封筒を開いてみると、そこには地図があった。
この館周辺の地図みたいだ。
その端っこには、「玄関の鍵は開いています。どうぞお帰り下さい」という走り書き。
O.Emu
鍵……開いてるの?
とりあえず、2人と会うためにも玄関前に行こう。
O.Emu
2人とも……出る?
A.Mizuki
……行こう
H.Shiho
そうだね
扉を開ける。

数日ぶりに浴びた日光が気持ちいい。


さようなら、このお屋敷。

さようなら、人狼ゲーム。

__さようなら、みんな。

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