お茶子ちゃんにそう言ったあと、私はある人を探していた
まだ会って日が浅いけれど、勝己くんのライバルのようになれた気がして、とても嬉しかった
勝己くんはこう見えて、少し気にするタイプなんだと私は知った
けれど、彼は通常運転で、さっきよりも元気な気がした
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あの後、すぐに観客席に戻ると、ちょうど出久くんと焦凍くんが試合をしていた
その時、出久くんが
と、叫んだ
その声を聞いた途端、焦凍くんの目付きがガラリと変わった
そして、焦凍くんが左(炎)を使った
試合前、焦凍くんが「戦闘において、左は絶てぇ使わねぇ」と、小さく呟いていたのを思い出す
だけど、焦凍くんは左を使った..いや、出久くんが使わせたんだ
続いて、
天哉くんvs塩崎さんの試合だったけど...
天哉くんが塩崎さんの事を押して、秒で終わった
緊張で包まれた会場に、マイク先生の声が響き渡ることで、どんどん会場が熱気で包まれていく
ダークシャドウの名前、ダーくんに決定
その瞬間、雲で太陽が隠れ、辺りが暗くなった
ダークシャドウが大きく振りかぶり、攻撃を仕掛けてくる
横に素早く飛んで避けると、ド-ンと鈍い音が鳴り、地面が抉られた
地面を見ながらそう心の中で呟いた時
一瞬の隙を見逃さなかった踏陰くんが、ダーくんで私を捕らえた
私は勢い良く場外に投げられてしまった
その場にいた誰もが、試合の終了を確信した
しかし
私は風を操って、自らの体を浮かせた
踏陰くんとダーくんは一切油断をしておらず、冷静な判断で追撃を仕掛けてきた
その場にいた人は
「いいのかよ..」
と思ったとか
会場に響き渡る私の声と共に、風が空にむかって勢いよく放たれた
凄まじい高音をあげ、空の雲が晴れていった
同じ要領で風を横方向二放つ
すると、ダーくんの体が風にあおられた
私はは風ですかさずダーくんをぶっ飛ばした
ダーくんが飛ばされたことにより、踏陰くんも吹っ飛んだ
ダークシャドウ、結構気に入ったみたいです
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。