第2話

『 先生?キスして///…? 』②
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2019/06/16 23:02
『先キス』


☆11☆


な「っ!えっ??…あっ!……ピッ!」



慌てて音を消す私を見て、ふふっw と先生が笑うと…


キーンコーンカーンコーン♪


チャイムが鳴った。



中「メールでええから。気が向いたら、教えてや?」





な「えっ?///…や、あのっ!//」



焦りで、何を言いたいのかも分からない。

そんな私を横目に「ほなな?」と言って、スマホをポケットに戻しながら、先生は歩き出した。




その後ろ姿。
カッコいい〜〜♡


なんて、ガッツリ見惚れてたら…





中「チャイム鳴ったから、急げ?」




振り返っての、なんとも言えない優しさが溢れてる その言葉。




な「……は、は、は、はいっ!//」




有頂天になり、一歩踏み出すと…




中「走るな!」




な「は、はいッ!」


☆12☆



はっ!と振り返ると、少し離れた場所に、微笑む先生が居て…



その微笑みを、ずっと見ていたくて…



私はそのまま少しずつ、後ろ向きで廊下を進んだ。




中「はよ行けぇ〜w」



な「ふふっw は〜いww」






なんだか…








悪くない♡













な「と〜もちゃん♡」
と「……聞くの辞めとく。」
な「なんでぇ〜〜?めっちゃ話しちゃった!それにね?メアドもゲットしちゃったの!凄くない?」
と「っ!はぁ〜〜ん??メアド?」
な「うん!教えてくれた!」
と「ちょ、チョット待って?それって、怪しくない?」
な「怪しい?何が?」
と「先生と生徒が、メールで連絡取らないでしょ?普通は?」
な「う〜ん?分かんない?」
と「分かるでしょ?辞めた方が良いよ?」
な「そんな怪しくなんて無いよぉ〜〜中間先生、良い人だよ?」
と「…悪い事は言わないから…ね?」



☆13☆



こういう時、親友なら…


一緒に喜んでくれるんじゃ無いの??



な「どうして ともは…私に冷たいの?」
と「…えっ?…私……冷たくしてるつもりなんて…ないよ?」
な「…そ、そうかな?」




「席付けぇ〜〜授業始めるぞぉ〜」




その先生の一言で、私達は不穏な空気のまま、離れた。




とも…
どうして??



私達って………親友…だよね……?












神「なゆ〜帰ろう?」
な「あ、うん。」
と「へぇ〜!なゆ、普通に帰るんだ?」
な「……どういう意味?」
と「珍しいなぁ〜と思って。」
神「最近、一緒に居らんからな?俺らと。」
と「私、用事あるから。じゃね?」



とも…やっぱりオカシイ。


私、嫌われたのかな?




神「___なゆ?……オイッ!なゆッ!!!」
な「んへ??」
神「なんやねん?心はどこに置いてきたん?」
な「……さ、さぁ…」



☆14☆

神「最近、ホンマ変やで?」
な「…そ…かな?」
神「一緒に居らんし、居っても上の空やし…全然、周りが見えてへんやん。」




私、恋してるんだよ。


だから…




な「神ちゃんは…恋してないの?」
神「っ//!…な、なんや?急にッ?///」
な「好きな人とか…居ないの?」
神「そ、そりゃあ……居るよ…///」
な「じゃあ、分かるでしょ?恋すると、周りなんて見えない……もう止まらないの…止められない。」



恋したから…
ともは、私に冷たいのかな?

周りが見えてないからって…



な「神ちゃんまで…冷たくならないで欲しいなぁ……」
神「っ!……お、おん…」
な「ごめんね?板挟み…」
神「…え、ええんよ!アホか?謝んなよ!」
な「うん…」
神「お、おん!大丈夫や!なゆ、頑張れよ!」
な「うん!ありがとう!」



神ちゃん…
やっぱ神だなぁ〜w

神ちゃんが親友で良かったぁww



☆15☆



皆さん お気付きでしょうが…

私が、中間先生に恋をした事をキッカケに…
3人の友情が、形を変えていってしまったのです。











な「難しいなぁ……」



先生のメ〇ドをゲットしたにもかかわらず…
何て書けば良いのか分からない。


てかっ!!!


違うことに気が取られてる私。





な「はぁぁぁぁ〜〜…………とも…」






あ!そっか!



{な:親友との仲が上手くいかない時って、どうしたらいいと思いますか?}



中間先生に相談してみよう!



けど…
送信ボタンを押す指が、震えてる。

別に告るワケじゃないのに…



中間先生なら、きっと素直に相談に乗ってくれる。



きっと…



エイッ!!!ピッ!送信!!!





私が、意を決して 送信ボタンを押したにも関わらず…

その夜、先生からの返信は無かった。




☆16☆



っふぁぁぁぁ〜〜〜〜っ!



大きな大きな あくびをしながら、学校へと歩く。


昨日とは打って変わって、私のテンションは、ダダ下がり。



と「あ……おはよ…」



これまたテンション下がりきってる、ともの「おはよ」だ。



な「…お、おはよ。」



同じテンションで返す事しか出来なくて…

下駄箱で会った私達は、別々に教室へと向かった。




その途中。




「なゆ!」



っ!!!えっ///!!!

そ、その声は!



振り返ると…
やっぱり中間先生だった。


近付く先生にキョドりながらも…

あ//…あいさつしなきゃっ!!!



な「お、おはようございます!!!」
中「おはよう!メール見たで?悩み事か?」
な「えっ?…あ、はい!」
中「ほな…昼休みで ええか?」
な「え?」
中「聞いてもらいたいんやないのか?」
な「…は、はい!お願いしますっ!!!」



☆17☆



中「じゃ、昼休みな?」
な「は、はいっ//!!!」



去っていく後ろ姿…

相変わらず…カッコイイ〜♡





昨日みたいに、振り向けっ!


心で、そう祈った瞬間!





中「はよ教室 行け〜w」




っ///!!!
ふ、振り向いたぁ〜!!!



その笑顔…マジ完ぺき♡




な「//…は〜〜いっww」





んもぉ〜〜っ!!!
お昼休み、待ちきれないっ!!!


しかも!皆んな気付いてた??

私……名前で呼ばれたのぉ〜///

何この、一気に距離が縮まった感!
めっちゃ嬉しい♡



私のテンションは上がっていき、ニヤけ顔が治らずに、教室へと入った。



神「お!なゆ、おはよ〜」
な「か〜〜みちゅぁ〜〜んっ!」
神「な//…なんや?…テンションやばいで?」
な「ふふっw おはよっ!」



☆18☆


な「ふふっw おはよっ!…捨てる神あれば拾う神ありだねぇ〜〜ww」
神「??拾われたん?」
な「まぁねぇ〜w」
神「誰に?」
な「せ・ん・せ・い♡」
神「っ!…また先生か……」
な「春かもなぁ〜//」
神「……そっか。良かったな…」



うん、うん!
いい事も あるもんだよ!!!






私は、完全に浮かれていた。


周りの様子も分からない、誰の言葉も響かない。



ただ私の世界に居るのは…

中間先生だけ。



そんな感じだったんだ。








昼休み。
私は、一目散に職員室へ向かった。



ガラガラっ!

中「お!なゆ!」


ナイスタイミングで職員室から出てきた中間先生。



けど…
そんな中間先生の後ろから、他の女子生徒が付いて出てきた。




中「なゆ、ごめん。チョット座って待っとって?」



な「え……あ…はい…」



☆19☆



私は、職員室の隣の部屋の前に置かれたベンチ椅子に座らされ…

その部屋へ入って行った、先生と女子生徒を見送った。




これって……何なの?




見上げると、ドアの上に掲げられた表札には…



『相談室』



こんな部屋あるの、知らなかった…





しばらくしてドアが開き、先生と女子生徒が出てきた。


中「大丈夫やと思うけど…心配やったら、また いつでもおいでや?」


先生は そう言うと「ありがとうございました!」と一礼する女子生徒に、微笑みかけた。




中「お待たせ!…??なゆ?…どないしたん?」



な「……えっ?」



中「や、「えっ?」やあらへんで?どうして泣いとんねん?」



やだ!
私、なんで??


慌てて涙を拭った。



中「とりあえず、中に入り?」
な「…あ、あの……やっぱり、いいです…」



☆20☆


な「…あ、あの……やっぱり、いいです…」
中「え?えっ?…なんでや?」
な「すみません!失礼しますっ!!!」
中「あ!チョ、なゆ!…走るな!…」



廊下を走りながら、思い出した。


少し前に配られた学校からの配布物。
校内でのトラブル解決の為の、相談メールができたと、記載されていた。


勘違いにも、程がある。


先生が自ら、自分のメ〇ドを教えるわけ無いんだから。


浮かれて何も見えてなかった私は、
どこかで、自分だけが特別なんだと思い込んでしまっていた。




なんて私はバカなんだ…





自分の愚かさが辛かった。




私は誰かに、すがりたかったのだろう。


気付くと…屋上に居た。




幾つものグループが輪になって、楽しそうにお昼ご飯を食べていた。




と「…なゆ?」
神「ん?…あ!ホンマや!なゆ〜!」



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