第15話

第15話 居なくなった彼と幸せな家庭
127
2026/01/23 15:05 更新
ヒナ
今日もiemonさんいないね、、
ひなにい
そうだな、、、

あれから2年の月日が流れた。

俺は中学3年生となりヒナは小学6年生となった。

iemonさんが消えたあの日から毎日俺たちは公園に来ては、iemonさんを探す。
ヒナ
どこに行っちゃったんだろ、、、

ヒナは悲しそうな顔をする。俺はそんなヒナを慰めるように頭に手を置き、できるだけ優しく撫でる。
ひなにい
もう帰ろう、今日は父さんと母さんが帰ってくるからヒナの大好きなものいっぱい作ってあげるからな
ヒナ
ほんと!?やったー!!

ヒナは喜んだ顔をしながら飛び跳ねる。

俺たちは手を繋ぎ家に帰る。








母さんと父さんは仕事が忙しくてたまにしか帰ってこない。少し寂しいと思うことはあるけどヒナが居てくれるから孤独は感じなかった。

ヒナ
ただいまー!!(同時)
ひなにい
ただいま(同時)

俺たちが家に帰ってき、ドアを開けるとそこには母さんと父さんが出迎えてくれていた。
お母さん
おかえりなさい
お父さん
おかえり、久しぶりだなルカ、ヒナ
ヒナ
お母さん、お父さん!!

ヒナは嬉しそうに母さんと父さんに抱きつく。
お母さん
二人とも大きくなったわね
お父さん
ルカなんてこれぐらいだったのになー

父さんはそう言い終わると俺とヒナのわしゃわしゃと頭を撫でなでる。
ひなにい
やめてよお父さん
お父さん
いいだろ久しぶりなんだから

俺はそんな事を言うが内心はとても嬉しくて少し照れくさかった。

ヒナと母さんはそんな俺を見透かしているのかニヤニヤと俺の方を見てくる。

俺は恥ずかしくなり父さんの手を止める。
ひなにい
今からご飯作るから父さんと母さんはリビングでゆっくりしててよ
お母さん
あら?せっかくならお母さんが作るわよ?
ひなにい
仕事で疲れてるだろ?せっかく帰ってきたんだから少しは体を休めて

俺がそう言いキッチンに向かおうとすると後ろから父さんと母さんのすすり泣く声が聞こえる。
お父さん
なんて立派な子なんだ!!
お母さん
こんな優しく気が利く子にいつの間にかなって
ヒナ
ルカ兄は私の自慢のお兄ちゃんなのだ!!

何故かヒナは鼻を高くし、威張っている。
お母さん
そうね、自慢の子供達よ

母さんはヒナを後ろから抱きつきそう言う。

ヒナは言葉にはしないものの内心は嬉しそうでちょっとした笑みを浮かべていた。
お父さん
母さん、母さん、俺は?
お母さん
もちろん貴方も自慢の夫よ
お父さん
ジーン、母さん
お母さん
お父さん

二人は恋人繋ぎをしながら見つめ合う。
ヒナ
mobのてえてえだ!!

ヒナは父さんと母さんの方を見ながら「てえてえ」と呟いている。

俺はあほらしくなりキッチンにそそくさと行く。
ひなにい
(アホらしい、、、てか母さんと父さんをmobあつかいすな)

キッチンにつき冷蔵庫を開け食材を取り、ご飯を作り始める。

さっきまで玄関で話していた3人はいつの間にかリビングに移動し、最近会った話、学校の話など世間話をしていた。
お父さん
あ、そういえば今回は長く仕事の休みがあるんだ、明日から土曜日で学校もないしせっかくなら家族で旅行でも行かないか?
ヒナ
旅行!!

ヒナは目をキラキラさせる。
お母さん
家族旅行、最近行ってなかったしいいわねー
ひなにい
行くとしてもどこに行くんだ?
お父さん
山奥に父さんおすすめの温泉があるんだ、そこに行かないか?
ヒナ
温泉ならお母さん達もゆっくり出来るし私も温泉に入りたい!!
お母さん
なら決定ね!!

母さんのその言葉と同時に父さんとヒナから「おー!」と掛け声が聞こえてくる。

























数時間後
お父さん
いやールカのご飯は美味しかったな
ひなにい
母さんにはまだまだかなわないよ

あの後みんなでご飯を食べてからお風呂に入り、もう寝る時間になった。
お父さん
それにしてもルカと一緒に寝るなんて久しぶりだな
ひなにい
そうだね、今までは1人で寝てたからな

俺がそう言い寝る準備をしていると父さんが俺の隣に座り俺の頭を撫でる。

俺はいきなりのことで驚き、父さんの方を見ると父さんはどこか悲しそうで切なそうな顔をしていた。
お父さん
いつもヒナの面倒とか家事をしてくれてありがとな

父さんの声はいつものおちゃらけた様なものではなく、温かく頼りがいのあるそんな声だった。
お父さん
本当はもっと友達とかと遊びたいよな、、ごめんな全部任せちまって
ひなにい
別にヒナの世話は嫌じゃないし自分からやってることだから
お父さん
それでもだ、、お前がしっかりしすぎて頼りたくなっちまうんだ、、ほんとにありがとな、ルカ

父さんは、俺の頭を自分の胸に引き寄せ俺を優しく抱きしめる。
お父さん
お前は俺の誇りだ

その言葉を聞いた瞬間、目から涙が流れてくる。

父さんはそれに気づいたのか優しく頭を撫でる。
お父さん
寂しい思いばっかりさせてごめんな、今日ぐらいは甘えてもいいんだぞ

俺は父さんの服を掴み顔を押し当てる。


俺はずっと寂しかったのかもしれない、、


父さんは温かくて俺はそのまま眠りにつく。




次の日


外から鳥の声がし、俺は起きる。ふと隣を見ると布団を抱き枕代わりにして寝ている父さんがいた。

俺はベットから起き上がり、リビングに向かうと味噌汁のいい匂いがする。
ひなにい
おはよう母さん
お母さん
あら、もう起きたの!?早いわね
ひなにい
いつもの癖で、、朝ごはん作ってるの?手伝うよ

俺はキッチンに行き手を洗う。
お母さん
ありがとね、ルカ

俺は朝ごはん作りに取り掛かる。


しばらくするとヒナと父さん同じ表情、行動をしながら起きてくる。

それを見た俺と母さんは、自然と笑みがこぼれる。

父さんとヒナはキョトンとした顔をしていた。



ご飯を作り終わるとテーブルにご飯を置きみんなで手を合わせてからご飯を食べ始める。
お父さん
ご飯を食べ終わったらすぐ行くからな
ヒナ
ん?行くってどこに?
ひなにい
忘れたのか?今日は家族旅行だろ

俺がそう言うとヒナはキラキラした目になる。
ヒナ
そうだった!!早く食べ終わらないと!!

ヒナはそう言うとご飯をものすごい勢いで食べ始める。
お母さん
早く食べるのもいいけどよく噛んで食べなさいよ
ヒナ
ふぁーいはーい

父さんと母さんはヒナを見てから二人で目を合わせて小さく微笑む。

プリ小説オーディオドラマ