岩泉side
愛佳を助けたっていうあいつ
1年で可愛いと噂のあいつ
及川のファンとつるんでるあいつ
その要素を見てしまったらどう足掻いても怪しんでしまう
まだ2つ目までならそこまで怪しんではいなかった
実際に愛佳がいなくても何をすればいいか聞きに来たからな
でも及川のファンと絡んでるなら話は別だ
ならどうしてここまで距離が遠いか?
そんなの簡単。あいつが考えた作戦の1部なんだろう
どうせその仲がいいやつにどうすればいいか聞いて考えた作戦
だからここまで真面目にやってる
しかも俺たちに媚びない徹底ぶり
これは恐らく黒だろ
そうとしか思えない
だって、今まで来たマネージャー志望にまともなやつはいなかったから
そのせいで何度クソ川をシバいたことか
「痛いよ岩ちゃん!!」って毎回言われるもんだから本当にイラついた
「元はと言えばお前のファンだろうが」と言い返すまでがテンプレとなるほどに多かった
この恒例行事もそろそろ本気で嫌になってきた、そう思ったところで愛佳が来た
愛佳は今までのヤツらとは違ってしっかり仕事をしてくれていた
だから俺たちは安心してこの部活のマネージャーを任せてられる
...まぁ、最近はサボり癖が目立ってきてるが
今日も遅刻だろうし
いつの間にかこれが当たり前になってんだから、慣れって怖ぇよな
岩泉「はぁ...」
及川「あっ、ため息つくと幸せ逃げてっちゃうんだよ!岩ちゃん!」
岩泉「...はぁ」
及川「ちょっと!無視しないでくんない!?」
練習の合間にあいつを見ながらため息をついていると、及川が絡んできた
こんな時までうるせぇやつだな
だる絡みしねぇと死ぬのか、こいつは
...1発殴ったら黙るか?
そう物騒なことを考えながら自分の拳を見つめていると、及川があいつについて触れた
及川「...あなたの名字ちゃんさ、今までの子達より断然真面目にやってるよね」
岩泉「あー...まぁ、そうだな」
珍しく真剣な顔つきで話す及川
確かに、今までのヤツらは仕事すらしてなかったからな
及川「それに最近は愛佳ちゃんもちょっとサボってるし、」
岩泉「...おう」
及川「...このまま様子を見て、大丈夫そうだったら入ってもらおうと思ってるんだけど」
及川「岩ちゃんはどう思う?」
予想外のような、想定内のような
まさか及川が言うとは思っていなかったが、あまり驚きはしなかった
...まぁ、今日の仕事ぶりと態度を見ればそうは思うよな
別に信用してる、ってわけじゃないが
仕事をしないミーハー女って印象は消えたし
ミーハー女かもしれねぇってのは変わんねぇけど
それに、やっぱり今までのヤツっていう比較対象がいるとあなたの名字が良く見える
ろくな奴しかいないっていう思考が一気にひっくり返されたように
さっきまで怪しんでいたのが嘘のように
あいつならいいのかもしれない、と少なからず考えてしまう
...なにより、最近の愛佳の働きぶりがあるから
スポドリだって休憩時間に間に合わないし
タオルもゴワゴワしてる
あなたの名字にとってはまるで仕組まれたように完璧な状態
...でも、もしこれであなたの名字入ってから愛佳が自分を仕事ぶりを考え直してくれるかもしれないなら
俺は
岩泉「...入れても、いいんじゃねぇか」
及川「...!いいの?」
岩泉「まぁ、あいつを完全に怪しんでいないって言ったら嘘になるが」
岩泉「働きぶりがいいってのも事実だしな」
及川「...そうだね、ありがと」
及川「今日、部活が終わったらみんなにも相談してみるよ」
岩泉「おう」
及川「あ、ちょうど最後のゲーム終わったっぽいし休憩にするよ」
岩泉「おー」
及川「はい、一通り終わったところできゅうけーい!!」パンパン
及川「ちゃんと水分取ってね〜!!」
「「「「うーす」」」」
俺にそう言い、手を叩いて休憩の指示を出した及川
さっきの様子とは違い、いつも通りのチャラい雰囲気に戻っていた
...にしてもなぁ
あの及川があなたの名字を入れるとか言うもんなんだな
あんなに愛佳ラブっつう感じなのに
あれでも主将として部活全体のこと考えてんだな
岩泉「...まぁ、とりあえずスポドリ飲むか」
そう呟き、俺はみんなが集まっているところへ足を運んだ
きゃー岩泉さん難しいーー
何気に愛佳ちゃんのとこ考えてるんだね〜
てか、私が書いてるもう1つの作品が地味に☆増えてるんですよね
もしかしたらこっちから飛んでくれてる人がいるのかな〜と
シンプルに嬉しいです!ありがとうございます!
あとこの作品も☆増えるスピード早いっすね
初めての経験で少し困惑してます
いやー感謝ですね
長々とすみません!次あなたの下の名前ちゃん視点戻ります!
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!