あなたの下の名前side
あなたの下の名前「はー、」
あなたの下の名前「意外と体力使うなぁ...」
乾いたタオルを畳んでカゴに入れる、を繰り返して
ようやく仕事が一段落ついた
これを毎日やってるお母さんってめちゃめちゃ凄いね
...にしても、タオルにも個性って出るんだね
何これ、ってなるのが多くてびっくり
なんかおちゃめだな男子高校生
特にあれがやばかったな
えーっと、あれだ。
ウィンクしてる牛が「牛乳!」って看板掲げてるタオル
宇宙猫なったよね
しかも端っこに「及川」って書いてあんの
なんかもう...
そこから思考を放棄して作業続けたよね
あなたの下の名前「みんなこういう人が好きなんだなぁ...」遠い目
女子ってわかんないね
なんだ?顔が良ければいいのか?、と半分ヤケになって考えていると
及川さんの声が聞こえた
及川「はい、一通り終わったところできゅうけーい!!」パンパン
及川「ちゃんと水分取ってね〜!!」
「「「「うーす」」」」
体育館の外にいるのによく聞こえる
仮にも動いた後にあれって凄いよね
私には無理
あなたの下の名前「...ま、とりあえずスポドリかな」
そう言い、私は最初に作っておいたスポドリ達を手に持ち
体育館へと向かった
あなたの下の名前「スポドリ持ってきましたーー」
体育館の入口を超えたところで、そう声を出す
すると、何人かの部員がこちらを見た
今更だけど髪色ピンクとか可愛いよね
何気にピンク先輩も人気だし
んま、その人達も及川先輩にかっさらわれるんだけど
割と失礼なことを考えながら、スポドリを運び
部員達の前に置いた
あなたの下の名前「ここに置いておきますね」
あなたの下の名前「まだ皆さんの好みとかわからないので全部同じ味ですが、どうぞ」
私がそう言うと、ぽつりぽつりと少しづつスクイズが取られていった
それじゃあ、次は何しよっかな
やることは大体終わってしまって、次にすることを考えていると
ひとつの明るい声が聞こえた
花巻「...え、めちゃくちゃ美味いんだけど」
松川「まじで?......まじじゃん、美味いわ」
花巻「だろ?俺、久しぶりにこんな美味いの飲んだわ」
松川「俺も」
岩泉「濃すぎず薄すぎずに美味いな」
及川「ほんとだ、凄い美味しい!」
及川「粉っぽくなってないの凄いね〜!」
岩泉「初めてっぽいのにな」
国見「ねぇ金田一、ちょっと毒味してよ」
金田ー「毒味って酷くね?...まぁいいけど」
金田一「...すげー美味い」
国見「は、本気?」ゴクッ
国見「.......うま」
凄いウケてる
練習はしたけどこんなに上手くいくものなんだ
もしくは一ノ瀬先輩がどんだけ酷いか、だけど
...多分後者かな
休憩になったのにまだ来てないし
最近は相当サボってるっぽいね
私からしたらチャンスだし、どんどん遅刻してくれていいんだけどね
私ってば元々容量が良くて手際が良いからさ
何も出来ないヒロイン様と比べたら実力の差なんて1発でわかるよね
...それはいいとして、今は好感度上げに行っちゃいますか
あなたの下の名前「...えと、お味は大丈夫でしたか?」
少し眉を下げて花巻先輩に話しかける
昼休みに「犬みたい」とか言ってたし、味方になったら盲信してくれそうだからさっさとこっち側にしたいところ
そんな思惑を知らない花巻先輩は、私が求めていた回答をする
花巻「おー!めちゃくちゃ美味かったわ!」
花巻「あなたの名字 作んの上手いな〜!」
あは、100点満点
目とかキラキラさせちゃって
ほんとに高校3年生?
単純なのかな
その方がやりやすいからいいけど
あなたの下の名前「...!本当ですか?」
あなたの下の名前「ありがとうございます!」ニコッ
花巻「...!」
あっちが警戒を解いてくれたのなら、私も解いておこう
という黒い考えを全く見せずにニコリと笑う
実は、私が塩対応をしていたのにはもう1つ理由があった
そう、それは"ギャップ"を狙っているから
さっきまでは笑わずに淡々と作業をしていた子が
急に、しかも自分に向けて微笑んだら落ちるでしょ?
それに、私は顔がいいから
...あ、ナルシストってわけじゃないよ?
だって私、1年でかわいいって噂されてるんだよ?
それに、高校に上がる前だってそれなりにモテてた
顔もそこそこよし、愛嬌良し、気遣い良し
って中学の時は言われてたの
そりゃあモテるよね
んで、今回のターゲットは顔がいいヒロイン様
でも、あの子の武器は顔だけ
じゃあ私は?
いろーんな武器があるよね
なら、私はそれを惜しまずに使う
その武器の中で今使ったのが顔だったってだけ
あなたの下の名前「私、これからも頑張りますね!」ニコッ
花巻「お、おう!」照
あーあ、真っ赤になっちゃって
やっぱり単純だったか
ふふ、まずは1人ゲットだね
次は誰にしよっかな
そう考えていると、花巻先輩が話しかけてきた
花巻「...なぁ、あなたの名字って前に((
愛佳「わ〜〜〜っ!遅れてすみませんっ!!」
及川「ホントだよ〜もう、今日はどうしたの?」
松川「ったく、しっかりしてくれよ〜?」
愛佳「すっ、すみませ〜〜ん...」
花巻先輩の言葉を遮って入ってきた一ノ瀬先輩
スタメンの皆さんが一ノ瀬先輩に駆け寄る中、
花巻先輩は私の元に残っていた
なんとも言えない表情をしながら一ノ瀬先輩を見つめて
しっかりしないと、お仲間さんがいなくなっちゃいますよ?
先輩、笑
花巻さんが仲間になりました!
愛佳ちゃんは顔めちゃいいですよ!まぁヒロインなので!
でも、それに負けないくらいちゃんと美人なあなたの下の名前だからできる技ですね〜
こっからバンバン仲間ゲットしますよ〜!
☆50越えありがとうございます〜!
これからも頑張ります💪
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!