第10話

津田優志side
45
2018/02/04 01:30
俺は高校一年生になった。

いつ頃からか俺は友達と必要最低限な事は
話さなくなった。

なぜなんだろうか…
男子
おい、津田。
また、あの女の子のこと見てるだろ
津田優志
うるせぇ
不覚にも俺に好きな人ができた

その子は櫻子めぐ

俺は目を追うことしかできなかった

告白する事も出来たんだけど

その時の俺は臆病者で

告白して振られたらって思うと
気持ちを伝えれなかったんだ

俺、本気で後悔したんだ。

運悪くあいつが告白されてるところを
見てしまった

あいつも顔を赤らめて恥ずかしそうに
しているし。

どーせ、付き合うんだろう思った

だから、この思いは封印してきた

なのに…
学年が上がった時、あいつと
同じクラスになった

こいつと同じクラスになるなんて思いもしなくて…

すんげぇドキドキしたんだ。

でも、あいつには彼氏がおるのを
知ってたから。

あいつには、あいつだけには
優しくすることができなかった

俺は本当に嫌な奴だ
櫻子めぐ
おっはよーございます!
めぐは毎日毎朝、教室を入る時
挨拶をする。

もちろんそれは俺だけにじゃなくて
クラスのみんなに。

いつか、俺だけにして欲しいって思ってる反面
俺には何も鑑賞して欲しくないって思いも…
櫻子めぐ
おはよ、津田君
…は?

今、俺に挨拶した?

急なこと過ぎて言葉が出ない

真正面からみためぐは可愛くて…

……………………

無理

口を隠してそっぽを向く

お前にはなんとも思ってないぞって思わせる

そしたら、あいつ、悲しそうな顔して
遠藤の所に行くんだ

毎日、毎日

そしてそんなめぐを遠藤は同情したかと思えば
ニヤリと笑った

あいつ、最低野郎だな。

って。
毎日、毎日、挨拶してくれるから
1回だけでいいから、挨拶返そうと思って
櫻子めぐ
おはよっ津田君!
津田優志
…っはよ
やっと返せた…

めぐも嬉しそう

でも遠藤はなんで?みたいな顔。

あいつがなんで、あんな顔してんのか
気になったけどある日気がついたんだ

それがバレンタインの日
俺は教室で帰る準備をしてた。

それもゆっくりだるそうに

それでもなかなかあいつが来ないから
イライラした。

俺がイライラする事なんてないのに
そしたら、めぐがチョコを持ってきた

やっとだ。

でも、恥ずかしくて無言で受け取ってしまった。
下駄箱に向かいながら箱を開ける。

すると、好きって書いてあった。

俺の方が先に好きだったのに。

先に言われてしまった。
ガタン
…は?

遠藤?

訳わかんねぇ。

それでも貰ってしまったものは返せねえ

だからホワイトデーに本当の事を言おう

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