宮舘side
「 翔太 、さすがに止めよう?? 」
渡辺「 …やだ!! もうすぐライブ始まるし確認しないと…俺… 」
「 大丈夫だよ 、誰も翔太のこと置いていかない 」
昨夜あんなに熱が上がってたのに 、俺が起きた時にはイヤホンしながら振りの確認をしていた翔太
体的にはだいぶ楽みたいだけど 、まだ熱は完全に下がっているわけではないから俺も気が気じゃない
「 翔太 、ここでしっかり休んでライブに挑もう?? 」
「 …この状態続けると 、ライブ自体に出れなくなっちゃうかもよ?? そんなの嫌でしょ?? 」
渡辺「 ……あっそ 」
ちょっとキツいことを言ってしまったのか 、ぷいっと顔をそらされた
それと同時に翔太も諦めてくれたみたいで 、ぼふっとソファに寝転がって顔を埋めた
渡辺「 りょおた酷い…俺が弱ってんの知ってて…グスッ 」
「 えぇ…泣かないでよ…笑 」
まさか泣くとまでは思ってなくて 、若干俺も焦る
ぐすっぐすっと鼻をすするから 、ごめんね って背中を摩っていれば
渡辺「 …ばーか 、泣いてるわけねぇだろ 」
なんて言ってクルっととこちらを向いて 、自慢げなドヤ顔を向けてくる翔太
騙された〜 なんて爆笑されてモヤモヤしてるけど 、よくよく考えてみればいつも通りの翔太に戻ってくれたみたいでなんだか嬉しい気もする
「 はいはい分かったよ 、翔太の勝ち翔太の勝ち 、凄いねぇ〜?? 」
渡辺「 あのな 、お前ちょっとバカにしてんだろ 」
「 してないしてない 」
渡辺「 いやしてんだろ 」
「 してないよ 笑 」
渡辺「 ふーん 、あっそ 」
「 …翔太 、熱下がったら明日のレッスン行こっか 」
渡辺「 ん 」
「 熱下がってなかったらちゃんと言ってよ?? 」
「 …まぁどっちにしろ隠されると思うけど 笑 」
渡辺「 わーってるわーってる 」
「 それは分かってない時の返事だね 」
「 …そうだ翔太 、何か食べる?? 」
渡辺「 んー…なんか食いやすいもの 」
「 じゃあ雑炊食べる?? 」
渡辺「 ん 、雑炊でいいや 」
「 分かった 、じゃあ待ってて 」
「 眠たくなったら寝てていいからね 」
渡辺「 はいはい 、過保護かよ 笑 」
「 あんな熱出されたら誰でもこうなっちゃうよ 笑 」
「 心配だもん 」
照れ気味に あっそ と言う翔太が面白くて 、クスッと笑う
渡辺「 なんだよ 」
「 ううん 、なんも 」
「 ……じゃあ待っててね 」
渡辺「 んー 」
スマホ片手に若干面倒くさそうに返事をする翔太
昨日までだったら受け答えも出来ないくらい弱っていたから 、今は少し面倒くさそうに答えてくれるのが嬉しいって思っている俺はやっぱり翔太に甘いのかな
「 翔太 、入れて欲しい具材とかある?? 」
渡辺「 んーなんでも 、全部おまかせで 」
「 お任せかぁ…困るなぁ?? 笑 」
そんなこと言ってるけど 、翔太が好きな具材はもう購入済みだよ なんて言えば 、ふーん って分かりやすく照れる翔太
そんな翔太に口元が緩んだのは 、ここだけの秘密