syp.side_
朝8時、俺はチーノと一緒に学校へと歩き出した。
昨日は…ゾムさんに対して宣戦布告のようなものをしてしまった。
あぁ…邪魔するって言うたんやっけ…邪魔って言うても何すんねん…
昨日の様子見る限りでも、なんかゾムさん…授業のチャイム鳴った瞬間に1年C組入って来るんやで…?
正直同じ教室に居る俺より速い。
絶対授業抜けてきてるやろ、とか思ってゾムさんの担任に聞いてみても…
「あの真面目な緑田が授業抜ける訳ないだろ〜?」の一点張り。
はぁ…どうしたものか…。
ドカッと言う音と共に、1人の男とぶつかった。
ああ、朝から最悪や。
あなたの名字先生の事だけでも頭がいっぱいやっちゅうのに…
俺のぶつかった相手は…今1番会いたくない人やった。
さっきまで喧嘩腰やったそのコネシマさんは…ぶつかった相手が俺やと気付いた瞬間、殺気が消えた。
あぁ…うるさい人に会った…
頑なに口を開かないコネシマさんを見て、俺は諦めた。
あの学校一のヤンキーとして有名なコネシマさんが…後輩に権力握られてるとか笑えるわw
ほら、やっぱりちょろい
向こうで先輩たちと戯れてた。
…ちなみにゾムさんもおる。
あぁムカつく。
お前は挨拶返さへんのかよ、と突っ込みそうになる。
遠くから、チーノの慌てた声が聞こえた。
…なんか…嫌な予感が…
凄い勢いで抱き着いてくるシャオさん。
そんなこんなで、今日は久々に大人数で登校した_____。
夢主side_
俺は今日、挨拶当番の為…今、校門に立って挨拶をしている。
…めんどいってのが本音。
(死)…遺言、お墓に俺の好きなもん飾っといて…(泣)
恐る恐る後ろを振り返ったが、校長の姿は無かった。
…ふぅ…なんや…ただのからかいか…とか思って、俺は安心していた。
すると…猛スピードで走ってくる足音が聞こえた。
元気やなぁ…(遠い目)
分かりやすく焦ったあと、もう誤魔化しきれないのを悟ったのか…
自分からニット帽を外し、しょぼんとした表情で俺の事を見つめてくる。
せっかく染めた髪を嫌な風に言われんのは嫌やろうし…
出来るだけ傷付きにくい言い方するか…
笑顔で走り去って行くシャオロン。
…明日もっと髪色明るくなってたらどうしよ、完全俺のせいやん…
なんて考えていると…どこからともなく、物凄く物騒な話し声が聞こえてくる。
声で分かった、話している奴らは…
いやぁ…仲良いねぇ…。
俺が軽く挨拶をすると、2人は眩しい笑顔で挨拶を返してくれた。
まぶしぃ………。
…ゾムは当たり前のように俺にハグをした後、満足した表情で歩いて行った。
ショッピは…目が死んでる…え、なになに大丈夫???
息を整えながら、チーノは俺に聞いてきた。
おうおうおうおう、特等生たちが大勢で来てるじゃあないか。
…仲良いんやな…アオハルや…(遠い目)
俺がふと2階に目をやると、そこにはシャオロンの姿があった。
嵐のように去っていったなぁ…
ん???あなたの下の名前ちゃん???
すると、8時20分になり…登校時間最終のチャイムが鳴った。
これより後に来たやつは遅刻判定…なのだが…
この生徒会長、強面でバリ声低いけど…めっちゃ可愛ええねんよな(真顔)
そっか…コイツらは特等生やからって、他の先生からは媚び売られまくってるんか…
グルちゃんは、光の速度で逃げて行った。
…後でトンちに報告しとこ。