※イラストの方も描いてるよ!!
キレナイカさんに監禁されてから、いったいどれくらい時間が経ったんだろうか。
脱出しようとしては拷問され、それが嫌でまた脱出しようとしては……の繰り返し。
あなたの一人称の心身は限界を迎えようとしていた。
…昨日も拷問された。
そのせいで声すら出ない。
散々叫ばされて、声を出す気力も体力もあなたの一人称には無い。
本当はこれを理由にあなたの一人称を拷問することを楽しみに思って…ゾクゾクしてるくせに。
ああ…察したよ。
キレナイカさんがなんて言おうとしているのか…
………!?!?
頭が真っ白になった。
…き…す……?
いつもなら笑顔で「拷問するしか無いですね」
って言ってくるはずなのに…
なんで?
それから朝ご飯を食べて…一緒に映画も見た。
すごく…すごく……甘い時間だった。
嬉しくないって言ったら嘘になる。
だけど…怖かった。
今まであんなにあなたの一人称のことを痛めつけてきたキレナイカさんが…なんで?
何か裏がありそうで……最後の晩餐…的な。
見透かされた…
やっぱり、なにか裏があるんだろうか…?
ふふふ、と軽く笑いを含んだ声でキレナイカさんはそう言った。
プレゼント…?なんだろう…
感謝というより好奇心で、こくりと頷く。
あなたの一人称の手に渡されたのは、黒とピンクのバラのブーケだった。
まだ新鮮なのか、バラのいい香りがする。
甘い香りに惑わされたのか、あなたの一人称は自然と頷いていた。
…それからの出来事というのは…この香りが霞んで見えるほど甘かった。
幸せって、こういうことなのかな…?
あなたの一人称の心は、すっかり溶かされてしまったようだ。
黒薔薇の花言葉
…あなたは私のもの
ピンクの薔薇の花言葉
…幸福
厚塗り初チャレンジしてみましたぁ(^^)
デザイン…これでいいかな…?
次回はソ連をやる予定だよ!
バイモーイ!!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!