アマルが 、 と 声に出さないまま 口で
呟くと アマルは くしゃりと笑った
何処か 懐かしく感じるその笑い方に
意味もなく 泣きそうになる
あっきぃが 俺の頬を冷やしながら
くすくす 笑った 。
小さな 八重歯が覗く口元を見て
思い出した
___ 死神
─── ガタッ
るぅと先生の 座る椅子が 傾き 、 倒れる
死神 。 その言葉を口にした瞬間 、
何故か るぅと先生の 様子が 変わった
見開いた 黄金色の瞳を
俺に向けて 、 震えていた
それが 恐怖で震えている訳ではないこと
くらいは わかる 。
先生は興奮のあまり 、 俺の肩を掴んでいた
目を細くして にこり 微笑んだ瞳は
何故だか 淋しそうに見えて 、 もうこれ以上
だれも 何も 聞かなかった
それが 正しいと思ったから
静まり返った 病室 、 勿忘草が
窓際の 目の際で 揺れていた
ふふ っと 懐かしそうに微笑んだ
るぅと先生は うっすら 目を閉じる
俺も 昔 莉犬くんに 貰ったことがある
彼は それを ぷりちゃんと育てる !
と言い 庭に埋めていたが 全焼だろう
きっと 何も残っていないのかと
少し 視界がぼやけた
なぁ あまる 、 と 口が動く
驚いたような 顔で少し 固まった後 、
再び 時が動き始めて アマルは 大きくため息
をつき 、 困ったように笑った













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。