前の話
一覧へ
次の話

第7話

敵連合
2,114
2020/10/26 10:35
『勝己〜、そろそろ入るって言いなよ〜』

俺は椅子に拘束されている勝己の前で笑いながら言う

「言うわけねぇだろうが!!!」

それに対し勝己は俺を睨んで叫ぶ

『でもさー、言わないと、帰れねぇよ?
あ、言っても帰れねぇか‪w』

「言った方が楽だぜ?爆豪」

俺の後ろから荼毘が煽る

「言わねぇって言ってんだろが!ツギハギ!」

『ブハッツギハギ‪www』

まんまかよ‪w

「笑ってんじゃねぇよビシッ」

荼毘が俺の頭を手刀で叩く

『いたっ……酷い』

意外と痛てぇんだけど

「うるせぇよ」

荼毘はそっぽ向く

すると勝己は突然真面目な顔になる
え、やめて?('ω')スッてなったんだけど笑

「…おい、お前、俺が昔服やったやつだろ」

『!…へぇ、覚えててくれたんだ〜?』

いやぁ…忘れてるかと思ってた

「そりゃあな。夜に窓から入ってきた奴を忘れるわけねぇだろうが」

『www確かにwww』

「チッてめぇが敵だったとはな」

『?…クスッ俺が敵?冗談は顔だけにしろー‪w』

「あ”ぁ”!?」

めちゃくちゃ怒る勝己

いやぁ、ホント迫力あるよな笑

『俺はねー、敵でもないしヒーローでもない

どちらにも属さない

ただの孤高の死神だよニコッ』

「厨二病かよ」

弔は引いたように言う

『はいそこー、それ言わない。俺も自分で言ってて思った』

「自分で思ってんじゃねーか」

うるせー

「死神……お前、あの彼岸花の…!」

『あれ?知ってる?そっかー!俺も有名になったもんだなー』

「てめぇ…人を殺して何ヘラヘラしてやがる!」

1番人殺してそうな顔してるやつが何を言ってるんだ笑

『ヘラヘラなんて酷いなぁ…こんなの、表面に決まってんだろ?』

「ゾクゥッ!?………」

あれ?勝己が青い顔してる?

「おい、殺気抑えろ」

『へ?あ、あぁ…そういう事か!ごめんな‪w

…っと、お客さんだ』ニコッ

「は?」

その瞬間壁が壊され、木が俺たちを捕まえる

『お?』

シンリンカムイってやつの能力だっけ?

結構丈夫みたいだな……

「チッおい!もっと早く言え!」

『えー?わかってると思ってたー笑』

「ふざけんじゃねぇ!」

『…ん?ゴポッ』

突然俺たちの口から血液のようなものが溢れ出す

いや苦しい…チッオールフォーワンの奴か

俺たちは血液に包まれ、その場から消えた




『ゴホッゴホッ……てめぇ、もっと別の方法無かったのかよ!』

「すまないね、でも逃げられただろう?」

『てめぇに助けられなくても自分で逃げられるわ』

「ふふっ、そうだったね」

『チッ……さてと、邪魔して悪いな。オールマイトさん』

「少年…君は…」

『…勝己も良かったねー、平和の象徴に守ってもらえて。安心じゃんニコッ』

「っ!てめぇ!」

「雑談はそこまでにしようか」

オールフォーワンはそう言ってオールマイトを攻撃する

2人の戦いが始まった

オールマイトは勝己を庇いながら戦っている

『…ん?誰だ?』

俺がそう思った瞬間、横から空中へ何かが飛んだ

『!あれは…』

「バクゴー!!!」

切島くん…それに、そのお仲間?出久もいる…

『いいねぇ、仲間愛』

勝己は爆風を利用して一気に上へ飛ぶ

しかし、あと少しが届かない

「っ!くそっ……!」

『あーもー…仕方ないから手、貸してやる』

俺は思い切り跳び、全員を抱えて向こう側の建物に着地する

「!てめぇ、なんのつもりだ!」

『?気に入ったやつを殺すのは俺。君ら死なれたら困るし?』

「あなたは……」

『クスッじゃあな、ヒーロー君

いつか、俺を殺してみろ』

俺はそう言い残し下へと飛び降りた




結果から言えばこの戦いはヒーローの勝利で終わったと言って良いだろう

ただし、平和の象徴、NO.1ヒーローのオールマイトの引退を余儀なくされた

そのためか最近敵犯罪が増えている

『なになに…お、今度は銀行強盗か〜、でもすぐ捕まったっぽいな、良かった良かった
いやぁ、世の中物騒だなぁ‪w』

俺は新聞を広げて言う

「平和の象徴が居なくなりましたからね」

黒霧さんはコーヒーを渡してくる

『あざっす、黒霧さん!…ンッ美味いー!流石っすね!』

「ありがとうございますクスッそんなこと滅多に言われないので嬉しいです」

黒霧さんは優しく笑う

『あー……言わなそうですよね、アイツら』

弔と荼毘だもんな…うん、黒霧さんが可哀想になってくる

「本当です。零さんを見習って欲しいものですね」

『‪あはは、そうっすね‪wっと、そろそろ行かないと』

俺は時計を見てソファから立ちあがる

「お仕事ですか?」

『んー、ちょっと長期の仕事になりそうなんですよ〜。恐らく…1ヶ月…いや半年?もしくは1年…いや、ずっとかもニコッ』

「他の仕事は並列して行うんですか?」

『いや、この仕事実は給料制なんで、他の仕事は受けなくてもいいんですよ、って、やっべ💦遅刻する〜』

俺は荷物を背負う

「あ、一体、どんな仕事なんですか!?」

俺は扉に手をかけて後ろを振り向いた

『あるヤツらの護衛ですよニコッ』

俺はそう言い残しアジトを去った

プリ小説オーディオドラマ