第62話

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2026/02/10 09:00 更新






約束の夜。
園子さんが迎えに来てくれるとの事なので、高専から少し離れた所で車を待つ。


本当は高専で待とうと思っていたのだが、知人にパーティーへ招待されたと野薔薇に伝えたところ嬉々として着いてこようとしたので、念の為だ。



鈴木 園子
あ、いたいたー!
毛利 蘭
あなたちゃーん!!
あなた
こんばんは。



今日の2人は華やかな衣装を身に纏い、薄く色付いた頬が可愛らしくてキラキラと輝いている。
かくいう私も今日は制服ではない。
制服で行こうとしていた所を野薔薇に見つかり無理矢理着飾られた為、白いワンピースに髪を綺麗に巻かれた姿。


車に乗り込むと、2人が食い気味に褒めてくれた。



毛利 蘭
見つけた時どこのご令嬢!?って思ったよ!
鈴木 園子
ほんとにすっごく似合ってる!!
あなた
ありがとうございます。



お世辞でも嬉しいと笑う他所で、気になることが1つ。



江戸川 コナン
あなた姉ちゃんいつもと雰囲気違うね!
江戸川 コナン
綺麗だよ!!



どうしてコナン君もいるのだろうか。
私の疑問が伝わったのか、蘭さんが申し訳なさそうに眉を下げた。



毛利 蘭
コナン君、訳あって私の家で暮らしてるんだけど今日お父さんいなくって 💦
毛利 蘭
小学生を1人で留守番させる訳にもいかないから....
あなた
そうなんですか。



そんなこんなで、車はパーティー会場である都内の某高級ホテルへと出発した。
 









キラキラと輝く会場に、華やかに着飾った女性達。
スーツを着た男性の多くが、お酒を片手に顔を赤くしながら綺麗な女性へと声をかけていた。


そんな会場の真ん中で、パーティーの雰囲気に圧倒される事もなく大人達と対等に会話を交わしている園子さん。
なんとも圧倒的なコミュ力。
パーティーに誘ってくれたのも園子さんだし、さっきからちらほら聞こえてくる“鈴木財閥のお嬢さん”という言葉が気になる。



あなた
ねえコナンくん
あなた
もしかして園子さんって、凄いお嬢様だったりする?
江戸川 コナン
あれ、あなたさん知らなかったの?
江戸川 コナン
園子姉ちゃんは鈴木財閥ってとこのご令嬢なんだよ。
あなた
......


鈴木財閥って、あの鈴木財閥...??
思ってた以上に大物なんだけど....
会場の端の方で壁にもたれながら衝撃の事実を知る。



江戸川 コナン
あなたさんは混ざらなくていいの?



離れた所で何やら会話を弾ませている蘭さんと園子さんを眺めながら、コナン君がそう聞いてきた。



あなた
まぁ....もともと誘われたから来ただけだし。
あなた
正直華やかな場所苦手なんだよね。
あなた
なんか私には分不相応な気がしない?
江戸川 コナン
そんな事ないと思うけど....?



キラキラと輝くシャンデリアに、美しく着飾った女性達を眺めていると、つい本音が漏れてしまう。
明るく輝く場所にいると、自分の暗さが浮き彫りになる気がするのだ。


あなた
(私は、光の中に居ていい人間じゃないから....)



パーティーのキラキラした雰囲気に当てられて口が滑ってしまったことを後悔するが、もう遅い。
言葉の意図を図りかねているのか神妙な顔をしているコナン君に、私は曖昧な笑顔を向けた。


あなた
(それにしても....)



会場内を見回して、華やかな内装とは似つかない呪いの量にため息が零れる。
しかも、その呪い達の中心にいるのはパーティーの主催者である御曹司ではないだろうか。


あなた
(何をしたらここまで呪われるんだろ)



面倒臭い裏事情を感じるその光景に、私は密かにため息を零した。








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