第3話

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2024/11/25 15:00 更新






『、へ』

思ってもみない質問だった。


「出来損ないの基準。俺はさ、みんなそれぞれ出来損ないだと思ってるんだよね。完璧な人とかいないじゃん。」


綺麗事じゃないか。と思った。


でも、確かにそうかもしれない。とも思った。



『出来損ないでいいのかな』


「みんなそうだよ。みんな、俺も、あなたの名字も、みーんな出来損ないだから。大丈夫。」


にこにことその美しい顔で微笑んで、こちらを見る。



なぜかその言葉が心に染みて、視界がぼやけた。


「え、ちょっ、なんで泣いてんの…俺なんかした!?」


テンパる彼の胸を少しだけ拝借して、泣き顔を隠した。


どうしてこんなに彼に心を許しているのか、わからないまま。









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