『』夢主
「」中村海人
" " その他
周囲の女子はみんな
"彼氏がさ〜”
"え〜!!クズじゃん別れなよ!"
"でも好きなんだよね…"
"〜のこと好きなんだよね…"
"まじ!あいつもだよ"
"え!ほんとに!!"
誰がかっこいいとか、誰と誰が付き合ってるとか、彼氏が浮気したとか、そんなことでいつも盛り上がっている。
"あなたは?好きな人とかいないの?"
『私は…そういうのいいかな…』
"えーそうなの!本気出せばすぐ彼氏できるのに〜"
『そうかな…?』
私には、分からない。
人を好きになるって、どんな気持ちなのか。
自分も恋愛をしてみたいと思ったことはあるけど、
できない自分に嫌気が差してしまった。
『…結局ひとりじゃんね』
放課後、クラスメイトは足早に部活に向かったり、友達や彼氏との約束へ心を躍らせて出ていった。
ひとり教室に残された私は窓から楽しそうな部活生を見下ろして、ぽつりとつぶやいた。
「あれ、あなたの名字さんじゃん、ひとり?」
『中村くん?』
不意に背後から声が聞こえて、振り向くとそこにはクラスの人気者。
「あなたの名字さんひとりなのめずらしいね」
『そうかな、よくひとりでここにいるよ』
「へーそうなんだ。ひとりでなにしてんの?」
私と違ってたくさんの友達に囲まれている彼が、なぜ私に構いたがるのか。
『ぼーっとしてる。自分って出来損ないだな〜って考えたり』
仲良くもない彼になぜこんなに馬鹿正直な回答をしているのか、自分でもよくわからなかった。
「ふーん。出来損ない、か」
彼は否定も肯定もせずに、私の隣に立って、言った。
「出来損ないの基準ってなに?」












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。